兵庫県明石市の泉房穂市長が11日、今国会で設置関連法案が審議されている「こども家庭庁」について、東京都内の日本記者クラブで講演した。法案では同庁が厚生労働省や内閣府の業務の多くを引き継ぐ一方、義務教育の政策は文部科学省から移管されない点を挙げ、「縦割り行政が残ったままなら、むしろつくらない方がいい」と厳しく批判した。 同クラブが主催し、こども家庭庁をテーマに専門家らが語る講演会の一環。 政府は2023年4月に内閣府の外局として同庁の発足を目指している。子どもに関する施策の司令塔として、子育て支援や虐待防止などに取り組む方針。 泉市長は、子育て支援策を相次いで打ち出してきた立場から、保育所や幼稚園、認定こども園などの所管省庁や施策がそれぞれ異なる現状を指摘し、「子ども施策の全体を所管する省庁は必要」と強調。ただ、義務教育の政策が文部科学省に残ったままの法案については「権限なしに政策は進まない