宗教問題について対談した(右から)評論家の宮崎哲弥氏、『宗教問題』編集長の小川寛大氏、ジャーナリストの鈴木エイト氏 旧統一教会問題で政治と宗教の関係に注目が集まっている。影響は創価学会と公明党にも波及しており、日本の宗教はターニングポイントを迎えている。評論家の宮崎哲弥氏、『宗教問題』編集長の小川寛大氏、ジャーナリストの鈴木エイト氏が話し合った。【全3回の第3回、第1回から読む】 * * * 宮崎:現在、日本の宗教界はターニングポイントを迎えています。伝統宗教も新宗教も、選挙や葬式ばかりに頼るのではなく、本当の意味での宗教的な救済をどのように信者信徒にもたらすかを真剣に考えないといけません。家族や地域社会など、国と個人の間にある中間共同体が崩れ、寄る辺を失う人が増えるなかで、あまりに宗教が形骸化している。 小川:オウム事件後、神社や仏教、創価学会など既存の宗教は総出で宗教法人法改正に抵抗し