出勤途中、集団登校で集まっている小学生たちによく出会う。 集合場所で待つ子供たちを、私は信号待ちしながらぼんやり眺めていた。 中学年くらいだろうか、男の子が女の子に向かって石を蹴っていた。 女の子は、男の子を睨むとさっと別の場所に移っていった。 男の子は口をへの字にして、何に向かってというわけでもなく石を蹴り続けていた。 それを見ていたら、ある男の子を思い出した。 生きてる意味 中学のクラスに、暴力こそ振るわないが、いつも女子に乱暴な言葉を投げつける男子がいた。 女子たちは皆、その子に何か言われると、嫌な気分になって立ち去った。 大人になってやっと、泣き寝入りも平和に収める一つの手段だということに気づいたけれど、私は昔から泣き寝入りできない性格だった。 だから、その男子に嫌なことを言われるたび、私はいつも言い返した。 ある日その彼が私に言った。「お前、鬼みたいだなぁ」 その時の彼の顔を見て
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