「ピクサーではコミュニケーションが大事。そういう意味では英語は必要ですが、それ以上に人柄が大事ですね」と話す小西園子(ピクサー本社で) シカゴの芸術大学に学ぶ小西園子(33)が、実績のない新興スタジオに誘われたのは1994年のことだ。コンピューターソフトを売る会社だと思っていたら、世界初の3D(立体)CG(コンピューター・グラフィックス)長編映画を作るという。 雇用番号99。就職順の番号と、テクニカル・ディレクターの肩書が与えられたが、従業員100人足らずの小さな会社で、仕事は「何でも屋」だった。「コンピューターの設定とかレイアウトとか、何でもやりました。徹夜もしょっちゅう。無我夢中でしたが、楽しかった」 現在、約700人もの社員を抱えるピクサーでは、いろいろな国籍の社員が働くが、日系人をのぞき小西は唯一の日本人だ。渋谷の映画館で、映画「スター・ウォーズ」に衝撃を受けた六歳の時、「アメリカ