3人の娘を育てながら、自己流の“働き方改革”に挑戦するシングルファーザーがいる。ソフトウエア開発を手掛けるトーフラボ(福岡市)社長、宮崎ひび(本名・真也)さん(37)。会社員だったが離婚後に「子どもと接する時間を増やしたい」と退職し、起業した。自身も含め3人が働く同社には、明確な勤務場所の定めがなく、それぞれが仕事と家庭を両立する。「新たな働き方のモデルになりたい」。そんな思いを巡らせる。 夕方、福岡市中央区のマンション一室に、明るい声が響いた。食卓の上にパソコンを広げて仕事をする宮崎さんのそばで、小学生の娘3人がゲームに興じていた。「仕事が一区切りついたら、夕飯を作ります」 この日の献立は炊き込みご飯とマーボー豆腐。料理本を見ながら慣れない手つきで包丁を握る。離婚して3年余。洗濯や掃除など家事全般をこなす。 一昨年秋まで勤務した宮崎市のITベンチャー企業は、子どもの行事のための特別