1万年前のスコットランド。その時代は狩猟採集社会だったとされているが、そんな彼らにとって食料の確保は死活問題だっただろう。月のサイクルを把握し暦を付ける事は、季節の食材を手に入れるのにとても重要だったはずだ。 2004年にスコットランドのアバディーンシャーにて発掘された中石器時代の遺跡。10000年前のものと考えられているそれは、今回英バーミンガム大学により詳細な分析が為された。オンラインジャーナル誌Archaeologyに掲載された論文によると、この遺跡に刻まれた太陽太陰歴は、これまで知られていた人類最古の“時間測定装置”を、5000年も上回る古さなのだという。 時間を測るという行為ーーこれは人類が見出した重大な自然要素であり、これの起源を知ることは、どのように人間社会が進化してきたかを理解するに重要な鍵となるもの。なぜなら“時間の概念”を理解することで、“歴史”が生まれ“未来”を予測出