東京証券取引所は、有価証券報告書に虚偽の記載をしていたオリンパスの株式について、上場を維持する方向で調整に入った。月内にも最終決定する。 損失隠しが10年以上にわたるなど、オリンパスの社内体制に問題があることを投資家に周知した上で、違約金の支払いを求める方向で検討している。 東証で、企業の上場審査や市場の監視を行っている「自主規制法人」が、オリンパス経営陣など関係者からの聞き取り調査をほぼ終えた。月内にも臨時理事会を開き、上場維持を最終決定する。「上場廃止になれば、現在の株主が過大な責任を負う」(幹部)との判断もあるとみられる。 だが、株式上場のルールを破って市場の信頼を傷つけたとして「上場契約違約金」1000万円の支払いを求めるほか、社内の管理体制や情報開示に問題があることを投資家に知らせる「特設注意市場銘柄」にも指定する方向で検討している。特設注意市場銘柄に指定された場合、オリンパスは