冷戦終結直後、民主主義の優位を宣言してベストセラーとなった『歴史の終わり』の著者が、現代国際社会の難題に答える。傲慢な隣国、中東で燻る紛争の火種—。激動のなか、日本が生き残る術を聞いた。 中国は挫折を経験する ここ20年を振り返って、世界に最も大きな変動をもたらしている存在が、中国であることは間違いありません。共産党による一党独裁の大国である中国の台頭が、民主主義と自由な市場経済で反映してきた欧米、東アジア諸国の人々の目に、脅威に映っています。 そして、ますます過激化するイスラム国に、欧米は恐れ慄いています。9月に出版した〝Political Order and Political Decay(政治の秩序と政治の劣化)〟でも書いたことですが、産業革命以後は、民主主義という政治システムが国境を超えて広がっていった時代であるとともに、それに対抗する存在との軋轢の時代でした。近年、新勢力の勃興に
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