最近、硫化水素ガスによる自殺、建物全体が中毒に巻き込まれる事件の報道が多くなり、自殺手段をインターネットから情報収集している点からそういうサイトの規制が議論されている。ここでは、自殺手段別の自殺者数の推移を掲げた。 2010年ごろまで年間約3万人の自殺者のうち縊首によるもの(首吊り自殺)が約2万人と最も多かった。戦後一時期薬物自殺(農薬、睡眠薬等による自殺)が最も多かった時期があったが、それ以降は、ほぼこの手段が自殺者の大勢を占めて来た。 戦後大きく増加したのは、ガス自殺と飛び降り自殺であり、近年は、第2位~3位の手段となっている。 1970年代にはガス自殺が激増したがその後1980年代に沈静化した。一酸化炭素を含む石炭ガスや石油改質ガスから天然ガスに都市ガスが転換したこと、また都市ガスやプロパンガスの自動遮断など安全化が進んだことによると考えられる。 近年、一時期、再びガス自殺が増加した