霞が関で、超長時間労働に加え、残業代の不払いが横行していることがわかった。働き方改革や残業代適正化を推し進めるべき中央省庁で、こうしたブラックな状況が続くのはなぜなのか。そしてこれは、私たちにどう影響しているのか。ジャーナリストの大門小百合さんがリポートする――。 「過去1000社の企業コンサルティングを行ってわかったのですが、長時間労働の問題を抱える企業の共通点は、『行政と直接やりとりがある』ことだったんです。発注元である行政の仕事、やり方が、多くの企業の残業の震源地になっている。ここを変えないと根本的な解決はできないと気づいた」。企業や自治体に対し、働き方や女性活用のコンサルティングを行うワーク・ライフバランス代表の小室淑恵さんは調査の理由を語る。 小室さんは、中央省庁との仕事では、「民間では当たり前になっている電子的な発注ではなく、難解な日本語の発注書に短期の納期を指定され、膨大なハ