業務用エアコンで騒音性能の不正が発覚した三菱電機。実は、同社の業務用エアコンには、企業倫理を問われかねないもう1つの「不都合な真実」が隠されている。省エネ性能の指標であるCOP(エネルギー消費効率)値の「かさ上げ」だ。 COPは、定められた温度条件における消費電力1kW当たりの空調能力(冷房能力または暖房能力)。COP値が大きいほど省エネ性能が高いことを意味する。電気代に直結するCOP値は、業務用エアコンにとって最大のセールスポイントだ。すなわち、COP値が大きいほど製品の競争力は高くなる。 この「COP値を実力値よりも高く見せる行為が三菱電機で横行していた」と、同社の内情に詳しい複数の関係者(以下、関係者)が明かした。少なくとも「2017年まではCOP値のかさ上げ行為があった」という関係者の証言が得られた。当然、販売済みの業務用エアコンは、今も多くの顧客が使用している。 同社のCOP値の