熊本県の阿蘇山南麓(なんろく)を横断するローカル線の南阿蘇鉄道が、熊本地震で甚大な被害を受けた。復旧の見通しは立っていない。未曽有の危機を救おうと、東日本大震災で被災した路線をはじめ各地の「ローカル線仲間」たちが動き出した。 窓ガラスのないトロッコ列車が高さ60メートルの鉄橋を渡り、原始林を抜ける――。毎週末の光景は、16日の「本震」で一変した。 線路には土砂が流れ込み、鉄橋上の線路はゆがんだ。トンネルの内壁には亀裂が入った。駅舎内に温泉施設がある阿蘇下田城ふれあい温泉駅では、屋根瓦が大量に落ちて線路上に散乱した。 高森(同県高森町)―立野(南阿蘇村)の約18キロを結ぶ。国鉄民営化で廃止された高森線を引き継ぎ、第三セクターとして1986年に営業を始めた。観光客の利用が多く、2014年度は約24万人が乗り、トロッコ列車による収益が45%を占めた。従業員はわずか13人。地震から10日以上が過ぎ
杉山淳一(すぎやま・じゅんいち) 1967年東京都生まれ。信州大学経済学部卒。1989年アスキー入社、パソコン雑誌・ゲーム雑誌の広告営業を担当。1996年にフリーライターとなる。PCゲーム、PCのカタログ、フリーソフトウェア、鉄道趣味、ファストフード分野で活動中。信州大学大学院工学系研究科博士前期課程修了。著書として『知れば知るほど面白い鉄道雑学157』『A列車で行こう9 公式ガイドブック』、『ぼくは乗り鉄、おでかけ日和。 日本全国列車旅、達人のとっておき33選』など。公式サイト「OFFICE THREE TREES」ブログ:「すぎやまの日々」「汽車旅のしおり」、Twitterアカウント:@Skywave_JP。 南阿蘇鉄道の支援へ、第三セクター4社が連携 熊本地震で被災した鉄道路線の復旧が進んでいる。九州新幹線は4月27日14時台から全線で運行を再開した。不通区間はJR九州の豊肥本線肥後
南阿蘇鉄道は25日、熊本地震にともなう復旧義援金の口座を開設したと発表した。16日未明の地震で甚大な被害を受け、現在も運転再開の見通しは立っていない。 最大震度7を観測した4月14日の地震で運転を見合わせた後、4月16日始発から運転再開を予定していたが、16日1時25分頃、最大震度7を観測する地震が再び発生。南阿蘇村で震度6強を観測し、南阿蘇鉄道も全線で運休を余儀なくされた。国土交通省の災害情報でも、南阿蘇鉄道の施設被害に関して、「立野駅~長陽駅間トンネル内壁クラック、橋梁に変状等が認められるが詳細不明(4/16)」と報告されている。 とくにトンネルや鉄橋が被害を受けたことから、「鉄道の復旧には、多数の費用が予想されます」と同社。被害に対する義援金の問い合わせも多いため、専用の口座が開設されることになったという。義援金名は「熊本地震 南鉄復旧義援金」で、各金融機関からの振込みのみ、4月25
メインコンテンツに移動 購読申し込み 7日間無料お試し close QRコードリーダーを QRコード読み込み結果 @��;�U `�D<�U pWO<�U �\^;�U 熊日からのお知らせ 第71回 球磨一周市町村対抗熊日駅伝 第64回 熊日書道展《作品募集》 熊日情報文化懇話会 12日に例会 「これからの経済と私たちの暮らし」 経済ジャーナリスト・荻原博子さん 熊本善銀 「歳末助け合い募金」のお願い 28日まで受け付け 第45回熊日出版文化賞の作品募集 ホーム ニュース トップ 熊本 全国 エンタメ 動画 地方選速報 天気・気象 防災・災害 トップニュース タクシーにはねられ男性が死亡 熊本市中央区 熊本市南区で民家全焼 焼け跡から1遺体 農相に坂本哲志氏起用へ 衆院熊本3区選出 「全力を傾注したい」 地元の仕事、魅力発見 水俣市・袋小児童ら職業体験 県立高入試の前・後期一本化 学校は「
熊本地震の影響で運休中の高森線を運営する第三セクターの南阿蘇鉄道は4月25日、復旧義援金を受け付けるための銀行口座を開設した。 同線は熊本地震の本震とみられる地震で大きな被害を受け、4月16日から運転を見合わせている。国土交通省がこれまでにまとめたところによると、高森線では立野~長陽間(熊本県南阿蘇村)のトンネル内壁クラックや、橋りょうの変状などが確認されているが、詳細は分かっていない。南阿蘇鉄道が今回公表した写真では、土砂崩れで線路が流失した姿が映し出されている。 南阿蘇鉄道は「多くの皆さまから義援金送付先の問合せもあり、専用の口座を開設することといたしました」としており、義援金は全て復旧財源として活用するという。口座番号など詳細は南阿蘇鉄道のウェブサイトで公開している。 高森線は、立野~高森(高森町)間17.7kmを結ぶ鉄道路線。1928年2月に国鉄線として開業したが、1981年9月に
熊本地震により橋やトンネルなどに被害が発生し再開の見通しが立たない南阿蘇鉄道が、義援金を受け付ける口座を開設しました。 橋やトンネルに被害 再開の見通し立たず 立野駅(熊本県南阿蘇村)と高森駅(同・高森町)を結ぶ第三セクターの南阿蘇鉄道は2016年4月25日(月)、復旧義援金を受けるための銀行口座を開設したと発表しました。同社の路線では14日(木)から続く熊本地震によって甚大な被害が発生。特に橋やトンネルで被害が生じており、いまのところ運転再開の見通しは立っていません。 運転再開の見通しが立っていない南阿蘇鉄道の被害状況(写真出典:南阿蘇鉄道)。 南阿蘇鉄道によると、義援金の送付先について多くの人から問い合わせがあったこともあり口座を開設。復旧には多額の費用がかかると予想されることから、寄せられた義援金はすべて復旧財源として活用するとしています。 「熊本地震 南鉄復旧義援金」を受け付ける口
復興祈念切符=左から「若桜鉄道」、「いすみ鉄道」の入場券。「南阿蘇鉄道」の乗車券。「ひたちなか海浜鉄道」、「由利高原鉄道」の入場券(由利高原鉄道提供) 熊本地震で被災した熊本県阿蘇地方の第3セクター「南阿蘇鉄道」(本社・熊本県高森町)を支援しようと、秋田、茨城、千葉、鳥取4県の3セク鉄道4社が協力し、29日から「復興祈念切符」を発売する。 南阿蘇鉄道の乗車券と4社の駅入場券を1セット1000円(税込み)で販売し、うち700円を支援金に充てる。 販売するのは、秋田県由利本荘市に本社を置く「由利高原鉄道」と、茨城県ひたちなか市の「ひたちなか海浜鉄道」、千葉県大多喜町の「いすみ鉄道」、鳥取県 若桜 ( わかさ ) 町の「若桜鉄道」。いずれも社長が一般公募された縁で交流があり、南阿蘇鉄道の復旧に合同で取り組むことにした。 南阿蘇鉄道は、立野駅(南阿蘇村)から高森駅(高森町)までの全長17・7キロで
JR九州は21日午後1時、運転を見合わせていた鹿児島線熊本(熊本市)―八代(熊本県八代市)間の運転を再開した。鹿児島線の全線運行は7日ぶり。 一部区間は徐行し、本数を減らして運行する。八代から第三セクターの肥薩おれんじ鉄道を乗り継げば、博多(福岡市)―鹿児島中央(鹿児島市)間が鉄道でつながる。 九州新幹線は20日、新水俣(熊本県水俣市)―鹿児島中央間で運転を再開した。博多―新水俣間の運転再開の見通しは立っていない。新幹線は、脱線した車両(6両編成)の撤去作業が進んでいる。21日正午までに1~3号車と4号車の一部を線路に載せた。 車両を熊本総合車両所に移動させるため、1号車と2号車、2号車と3号車は連結部分を切り離した。1~4号車は車両の底を持ち上げて線路に載せたが、5、6号車はクレーンでつり上げる手法を検討している。クレーンを使えば作業時間を短縮できる。(村上晃一)
JR九州は4月17日、翌18日の運行計画(17日18時時点)を発表した。九州新幹線や熊本県内の在来線を中心に、引き続き運転を見合わせる。 発表によると、脱線事故が発生した九州新幹線は全区間で終日運転を見合わせる。JR九州は「脱線車両の復旧のほか、被害のあった設備等の調査・復旧に努めていますが、余震が続いていることもあり、復旧の目途は立っておりません」としている。 在来線は、豊肥本線熊本~豊後竹田間や肥薩線八代~吉松間、三角線宇土~三角間で終日運転を見合わせる。鹿児島本線は鳥栖~荒尾間で本数を減らして運転。荒尾~熊本間は初発から運転を見合わせる。熊本~八代間は終日運転を見合わせる。 線路内に土砂が流入した豊肥本線の再開について、JR九州は「かなりの時間を要する見込み」としている。同線は水害による長期不通が過去に何度か発生しており、最近では2012年7月の九州北部豪雨で線路が流出。宮地~豊後竹
国土交通省は17日、熊本地震に関する災害情報の中で、九州新幹線や在来線(JR・民鉄)の新たな施設被害の情報を出した。九州新幹線は14日夜の地震発生以来、博多~鹿児島中央間の全区間で運転を見合わせ、在来線もJR豊肥本線・鹿児島本線や熊本電気鉄道、熊本市電など、熊本地区を中心に運転見合わせが続いている。 九州新幹線は14日夜の地震発生後、熊本駅から熊本総合車両所へ向かう途中の回送列車1編成(6両編成)が本線上で全軸脱線。その他、熊本~新八代間のスラブ軌道損傷と締結ボルト折損、新玉名~熊本間の防音壁落下と固定ボルト浮き上がり、熊本駅の施設の一部損傷、熊本総合車両所構内の路盤損傷などの施設被害が報告されていた。 今回、新たに報告された施設被害は、新玉名~熊本間「高架橋の柱のヒビ、調整桁ズレ、沿線の煙突倒壊(線路を支障)」、熊本~新八代間「防音壁落下、調整桁ズレ、高架橋の柱のヒビ」、本線から車庫への
列車名は「かわせみ やませみ」――。JR九州は13日、2017年春に鹿児島線と肥薩線の熊本―人吉間で導入を予定している新しい観光列車の名前と外観を発表した。 同社によると、肥薩線沿線の球磨川流域に生息する鳥から名付けたもの。2両編成で1両が青色の「かわせみ」、もう1両が緑色の「やませみ」で、車体は自然豊かな渓流を鳥が飛び回る姿をイメージした。定員約70人で、毎日3往復する予定という。 豪華寝台列車「ななつ星」を手がけた水戸岡鋭治氏がデザインした。内装は未定。水戸岡氏は「自然に溶け込む瞬間と映える瞬間があるような、楽しい車両にしたい。内部の仕上げや使い方は地域の人の意見を聞きながら、オンリーワンなものを作る」と話した。 観光客を呼び込むため、同社は地域の歴史や文化などを表現した列車を導入している。「ゆふいんの森」や「或(あ)る列車」などがあり、「かわせみ やませみ」は11例目となる。 熊本県
JR九州の豪華寝台列車「ななつ星in九州」が7日午後、鹿児島中央駅からJR鹿児島線を経由して、第三セクター肥薩おれんじ鉄道(熊本県八代市)に初めて乗り入れた。八代駅には午後10時15分に到着。まちづくり住民団体のメンバー約20人が「ようこそ八代」などと書かれたうちわや横断幕を持って出迎えた。 おれんじ鉄道区間(川内-八代)を運行の際、車内では八代産トマトや隣町の芦北産和牛など地元食材を使った高級フレンチが夕食に提供される。出迎えた住民団体の代表、福田信一さん(68)は「ななつ星のブランド力で地元浮揚につながればうれしい」と期待。八代駅手前の球磨川鉄橋付近では花火も打ち上げられ、歓迎ムードを演出した。 ななつ星は約5時間停車した後、鹿児島線で阿蘇方面に向けて出発した。 =2016/04/08 西日本新聞=
「青ガエル」の愛称で親しまれた元東急電鉄5000系車両が、熊本電鉄(熊本市)で14日夜、国内最後の営業運転を迎えた。「ラストラン」に、全国から集まったファンらが思いおもいに青ガエルとの別れを惜しみ、感謝の言葉を口にした。 同日午後9時すぎ、最後の便となる青ガエルが北熊本駅のホームに到着すると、大勢のファンらがカメラを構えてシャッターを切った。その後、熊本電鉄の職員から青ガエルの運転士に花束が贈られた。 車内には、所狭しとファンのメッセージカードが飾られた。「鉄道を好きになったきっかけは青ガエルでした」「トンネルから出てくる青ガエルが好きでした」「可愛いお顔、いつまでも忘れません」……。小学校で「鉄道博士」と呼ばれているという熊本市東区の岡部蒼来(そら)くん(8)は「渋谷の駅前みたいにまた青ガエルを飾ってほしい。『いつもありがとう。またいつか会おう』って伝えたいです」。 幼少の頃、家族でよく
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