気がつけば「中国専用物書き」として、かれこれ十数年もキャリアを積んできてしまった。政治・経済はもちろん、社会問題や文化まで、面白い話題にはなんでも首を突っ込み、調査と取材を続けてきた。 中国の検索サイト最大手「百度」でエゴサーチをかけると、私が日本語メディアで発表した記事がばらばらと出てくるが、そのテーマは日中関係、反日デモ、AKB、福原愛、大学受験、中国農村の戸籍問題……と、もう何をやっている人だからわからない状態である。 高まる中国の経済的プレゼンス、売れない中国本 「今、中国で一番面白い問題を追いかける」をモットーに悪食を続けてきたが、ここ数年は中国経済を主なテーマとしている。 昔から関心を持っていたのだが、世界経済に占める中国の重要性が高まったこと、重要かつユニークな中国企業が増えてきたこと、中国企業の日本進出が加速するという新たな局面に差しかかったことなど、「日本人にとって知るべ