年末風物詩、受難の時代=除夜の鐘に苦情、餅つき中止-「共同体弱まる」懸念も 夕方に終わるよう時間を早めて行った「除夕の鐘」を鳴らそうと集まった参拝客=2015年12月31日、静岡県牧之原市の大澤寺(同寺提供) 年末の風物詩となっている除夜の鐘や餅つきが、騒音を訴える苦情や流行するノロウイルス感染への不安から中止される例が相次いでいる。伝統文化として継続を願う声も多く、専門家は「共同体の足腰が弱るのでは」と懸念している。 大みそかの深夜、人間の煩悩の数とされる108回打ち鳴らされる除夜の鐘。東京都小金井市の千手院では、敷地内の保育園の建て替えで釣り鐘の場所を移したところ苦情が相次ぎ、2012年に中止を決めた。住職の足利正尊さん(41)は「園児の情操教育にも良いと思っていたが、住民の声は無視できない。悲しいね」と声を落とした。 静岡県牧之原市の大澤寺も同様の理由で12年間やめていたが、夕方
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