【前回コラム】「広告大量投下だけでは勝てない時代に重要な3つのテーマを、ドン・シュルツ教授の講義から考える」はこちら 顧客の声を聞けば聞くほどデジタル化は不要? 前回のコラムでは、ワールドマーケティングサミットのドン・シュルツ教授のセッションを元に、広告大量投下だけでは勝てない時代に重要な3つのテーマについて考察しました。 ただ、最後に書いたようにこの議論の上でポイントになるのは、日本においては依然としてテレビCMが非常に強い影響力を維持しており、ソーシャルメディアの普及率も低い上に高齢化社会でもあるため、米国ほど「デジタル化するか死か」という実感が、企業経営者の間で湧きにくいという点です。 この構造は、ワールドマーケティングサミットにおけるコトラー教授の「デジタル化するか死か」という問題提起を軸に考えると、日本企業に典型的な「イノベーションのジレンマ」的な状況をもたらしている可能性が高い