『福岡 アジアに開かれたまちガイド』 福岡の歴史を知っておきたいと思っていくつかの本を読んだ。中でも、この本はなかなかにコンパクトにまとまっていてよかったなあ♪(#⌒〇⌒#)キャハ などと無邪気に書きたいところであるが、なんですかこれは。福岡市政のスポークスマンですか。岩波ともあろうものが。 サブタイトルが「アジアに開かれた交易のまちガイド」となっているように、全体がこの観点から編纂されている。すなわち「福岡という土地は、古来から現代にいたるまでアジアに開かれた交易のまちであった」という史観に。 なるほどそれは一面の真理ではある。 奴国、伊都国、大宰府、鴻臚館、中世のチャイナタウン、商業都市博多……という具合に歴史をみてみれば、たんなる時系列の歴史とはちがった福岡の顔がたしかに見えてくる。 しかし、この本で、近代、そして現代になるにしたがって、現在の福岡市政の政策をこの角度から正当化する