『腐女子マンガ大系』は、「マンガ」が大学などでの研究対象として定着してきたことの、おそらく成果と言っていいのだと思う。アカデミズムのいち領域としての「マンガ学」をふまえての企画、ということ。 その上で、この本の場合は、何しろあつかうのが「やおい」だから、社会学(フェミニズム)にも通じていて、なおかつ自分自身も腐女子(腐男子)な、30代中心の比較的若い論者が多いみたい。 腐女子の立場を大事にしつつ、新しい世代の論者が、マンガ学と社会学の知見を用いてやおいを肯定的に語る本、という感じかな。いわば、アカデミズム版『オタク女子研究』というわけですね。上野・香山と、ハク付けもばっちりである。 その趣旨には賛成するし、また、そのメッセージが充分読み手に届く本になっているんじゃないか、という気もするのだが、個人的には、少なからず違和感も感じている。それを言葉にしておこうと思う。 違和感の直接の原因は、や
http://d.hatena.ne.jp/y_arim/20070328/1175105791 そうそう、と思ったのでリンクしておく。 僕のやりたいネタをすごいレヴェルで実現している人 ネタ自体もさることながら、そのネタを実現するためのあの文体ね。 1980年前後生まれの男のオタク寄りな小説家志望者が全員目指して辿り着けなかった理想の文体。西尾維新も佐藤友哉も成田良吾も海羽超史郎も結局は中村九郎の出来損ない。 実体ー描写モデルを胡散臭い詐術としか思えず、物語至上主義には抑圧しか感じられない。唯二つ、表層の戯れと萌えだけは信じてもいい、それに淫したいから作家を目指した俺たちの夢。剥きだしの運動性。 なお、『黒白キューピッド』は物語的落差を生むべき二項対立が次々と言語遊戯に脱臼される中、少年少女の淡い思いがある切実さを伴って立ち上がってくる傑作なのでとっとと読むよろし。
最近のバンドは、バンド結成に至るメンバーの出会いを聞かれると、 「居酒屋のバイト先で知り合って・・」 「オーディション合格して、レコード会社の面談室で・・」 など、とても正直だと思うが、やはりロックバンドにはウソでもいいから、物語が欲しいと思ってしまう。 出会いは衝動的で衝撃的であって欲しい。 ■ 映画での出会い いつかギラギラする日 (1992年) 巨匠、深作欣二監督によるアクション映画である。 主演は後に日本刀を車に隠していたとして、銃刀法違反で逮捕された木村一八と、 これまた後に暴力団の名前を使い、恐喝未遂で告訴され実刑となった萩原 健一のダブル主演である そうそうたる出演者で、その内容も楽しめる人間をかなり限定しそうな映画だが、この作品がキッカケであるバンドが誕生する事となったのは、意外と知られていない。 この映画に当時結成していたバンドで、パンクバンド役として出演していた恩田快人
Model Graphix (モデルグラフィックス) 2007年 04月号 [雑誌] 作者: 市村弘出版社/メーカー: 大日本絵画発売日: 2007/02/24メディア: 雑誌この商品を含むブログ (3件) を見る BANDAI HOBBY SITE バンダイホビーサイト 宇宙戦艦ヤマト 1/350 スケールプラモデル モデルグラフィックスで巨大プラモのヤマト特集をしていた。現物を新宿サクラヤホビー館で見たけど、部屋に飾ると圧倒的な存在感がありそうなシロモノだった。買った人はどうやって置く場所を捻出しているんだろうか。記事での制作過程を見ていると、作る間もある程度の広さの作業場が維持しないと大変そうだが。 それに絡んで、デザインをした宮武一貴氏、草刈健一氏や伊藤秀明氏(すごい、キーワードになってる。ファンロードを読んでいた人ならケッダーマンの方が馴染み深いかも)といった当時ファン活動をして
『ガンダム・センチネル』という「トラウマ」 その1 text : 岡野勇 2002/11/29 ★GFF『Ex−Sガンダム』発売!! バンダイが出しているGFF(GUNDAM FIX FIGURATION)というブリスターパック入りのモビルスーツオモチャシリーズで『Ex−Sガンダム』が出ました。 数ヶ月前。「出るのか!」と騒ぎはじめ、ショップで速攻予約。 発売を今か今かと待ちわびつつ(ホント。こんなに発売を楽しみにしたオモチャは久しぶりだ)、何度かBBSにも書いてきた物でしたが、今日やっとこさ入荷。 予約はしてありましたが、待ちきれなかったんで開店と同時にホビーショップに突入してゲット(しかも2個)してきた次第です。 コレ。 と、ゆーワケで、今回はコレについて少し書いてみます。 あ、なんで「オモチャ」ページの方ではなく「オカノ通信」の方に書くのか? というと、オモチャで
なんか「ネットカフェという現代ニホン - 記憶のメモ帖」が思ったより注目されてビックリ。 それの続きってわけじゃ有りませんが・・・。 「http://www.asahi.com/life/update/1107/004.html」と「http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200611020029.html」って、たぶんセットなんだろうなぁ。 昼間派遣で仕事を貰い、吉野家やマックで飯を食い、夜はネットカフェで休む。 大体半日近く働けば、少なくとも5000円は稼げるから、それで食事代とネットカフェ代はなんとかまかなえるからねぇ。 ネットカフェなら、携帯も充電できるしネットを使ってホットメールで仕事を貰ったり探したり・・。 日本における若年ホームレスの生活って、こんな感じになるんでしょうねぇ。 しかし、こうなってくると若年ホームレスは、昔ながらの公園や河川敷で寝
というわけで、母校の学園祭もとい芸術祭に行ってきた。ひさしぶりに先輩が田舎から出てくるからだ。行ってから知ったのだけれども、昨日、ここにPerfumeが来ていたらしい。ということはオタクと美大生のレーゾンデートルをかけたコンフリクトがあったに違いないのだが、小平は鷹の台駅から歩いてはるばる徒歩20分のど田舎、ふと振り返れば厳戒態勢の朝鮮学校がすぐそばにあるシュールなこの場所にやってきたオタたちの心情はいかばかりか。小平の雄大な田畑を背負ってオタ芸は炸裂したのだろうか、とか思ったのだけれども、聞けば今年の漫研入部者は20人以上に及ぶと聞き、さらに現在漫研サークルの総人数は60名を数えるそうだ。おのれら何しに学校に来とるんじゃ、と自分を棚においてわめきたくなったが、それにしても少子化の昨今、サークルの最下層カースト、キモい人の集団、サークルボックスで授業をサボって少年があんあことやこんなことを
竹熊インタビューをまとめている時に、学校のレポートを書きたいので話を聞きたいという人がやってきて、まさに「オタクとは何か?」という話をしました。彼と話していていまさらながら思ったのは「オタクイメージが変化している」ということでした。 ここで書くのはあくまでオタクのイメージについてで、オタクの実像ではありません。 そもそも僕がこの問題が気になってしまったのは、自分がオタクと呼ばれることに違和感を持ったからです。最近になってようやく気づいたのですが、自分が持っていたオタクのイメージと、近年の一般的なオタクのイメージの間にかなりのずれが生じているようなのです。 僕の持つオタクのイメージは、当然僕の生活史と関わってきます。今から考えて、僕が初めて「この人はオタクだなあ」と思った人は大学時代にバイク便のバイトで知り合った年上の人で、バイクにもめっぽう詳しかったですが、家に遊びに行くと一面ゴジラ。いい
mixiのメモから転載。 歴史と漫画 陳舜臣『ものがたり史記』と横山光輝『その名は101』を同時に読みながら考えていたことをメモしておく。 以前、横山光輝の漫画には善悪の区切りというものがあんまり無い、みたいな記事を書いていたが、それは横山の世代の漫画家は歴史を参考にして物語を綴っていたからなのだろうな、という連想をしていた。 歴史上の人物は「異説」や「異聞」が多く、実在の人物であれば人間臭い表裏があって当然で、特に『史記』を編纂した司馬遷の場合、どんな英雄的な人物であろうとも公平に「裏」まで描こうとするし、逆に悪人と決めつけて断罪することも少ない。横山作品は、史記が持つ「天道是か非か」の思想をそのままに受け継いていると言ってもいいかもしれない。 史記 - Wikipedia ゼロから作られるフィクションの、「物語のテーマ的要求」によって人為的に創作される「正義」や「ヒーロー」とは違って、
おたく大事なイベントを終えて帰ってきた。というわけで前消えてしまった話をある程度再構築します。で、やってみるとえらい書き足して別物になってました。*1おたくの浸透と拡散って話は確か竹熊健太郎さんがどこかでしてたよなあ、と漁ってみると『戦闘美少女の精神分析』をめぐる網状書評の発言5らへんにそういうことが書いてあるのを見つけた。そう、確か言っていたんだよ、おたくをどう分けるか、って話は。で、何の話かというとこれはid:kir_royal:20061001の記憶のメモ帖:世代で語れない世代やそこらを受けた話、になるんだけど、そうだった部分は前回まとめたもので大雑把にはいけると思うので大幅に割愛。後ろが押してるから。でもちょっと書くと、要は、東浩紀さんとか斉藤環さんが著書で言っていたこと……例えば、清涼院流水さんが十代で特筆しなければならないほど強い人気がある、とか(第3世代を特徴付けるということ
ひっじょうに今更ですが、タヒチくんだりで子猫を殺してる作家の話題があったじゃないすか。ワタクシも愛猫家の端くれとして義憤に駆られはしましたが、それはおいといて、あの、なんつうかあれ猫はダシに使われてるんであって、日経新聞社があの作家を通して主張したかったのは、性愛の悦び≒生きる意味だってことですよね。セックスの無い人生なんか意味無いと。すわ少子化対策を意識した主張かと思いきや、違いますよね子猫殺しちゃうんだから。なんか昔から日経ってそんなことばっか言ってる気がする。取りあえずは96年の連載小説『失楽園』。53才男性と37才女性のW不倫心中物語。まあ↓の図を見てください。濡れ場で株価が上がるって言われてもなあ。それから02年に創刊した『日経おとなのOFF』。これに関しては斉藤美奈子女史が『男性誌探訪』(朝日新聞社)で書いた解説文がおもしろいので長いけど引用する。後発とはいえ「日経おとなのOF
「オタク・ルネッサンス-80年代アニメ美少女編-」 「うる星やつら」「ミンキーモモ」「クリィミーマミ」「幻夢戦記レダ」「ガルフォース」「イクサー1」そして「くりいむレモン」シリーズ…80年代アニメを彩った二次元美少女達の魅力を、当時青春時代の真っ只中にいた各界の名士たちが熱く濃く語り明かす!!コンセプトは「思い込み」と「理屈抜き」! 【予測される当日の話題】 ・「うる星」は何話目が最高か? ・「モモ」のエンディングはあれでよかったのか? ・「レダ」、あなたは「陽子」派?「ヨニ」派? ・あの作品の、この美少女に激萌え!! ・くりいむレモンシリーズの「スーパーバージン」は、ほんとに失敗作か? ・ロボットアニメの美少女たち 【出演者】 江戸栖方(1969年生まれ)「萌え萌え同人誌ナイト」主催 東浩紀(1971年生まれ)哲学者、批評家 キムラケイサク(1969年生まれ)ひのき一志(1969年生まれ
男たちが集まれば「最近の若い男は本当にダメだな」、女たちが集まれば「最近いい男がいないよね、使えないし」、会社や会議では「最近の若いやつらにはなにが受けるか分からない」と語り合う。よくある風景です。 本当に最近の若い男は、ダメで使えず、どう売り込んだらいいか分かりにくい存在なのでしょうか? もしかしたら、彼らと付き合う側が、彼らの行動原則をきちんと見ていないことにも、原因があるのかもしれません。 この連載では、団塊ジュニアをはじめとした1970年以降に生まれたUNDER35世代を、「U35男子」と名付け、その生態や行動原則、活用法などを考えていきます。 昨年唯一のミリオンセラーとなった、亀梨和也と山下智久によるユニット「修二と彰」が歌う「青春アミーゴ」。曲名は知らなくても、お聞きになったことはたぶんあると思います。 「青春アミーゴ」大ヒットの陰に「リスペクト男子」あり 懐かしくて新しい歌謡
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