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ブックマーク / ttchopper.blog.ocn.ne.jp (23)

  • リヴァイアさん、日々のわざ: 『不完全な世界で「子どもを護る」ことについて考える』についての裏話(?)など

    『不完全な世界で「子どもを護る」ことについて考える』(川端裕人、中央公論3月号)という論考を書きました。まだ書店に並んでいる号です。 8ページという紙幅の関係で、書けなかったことや、話の筋とは違うので割愛したことなどを、軽くコメントしておきます。 ******** ・第一節「非実在青少年から非実在犯罪へ」 正直、ここは書く必要があるのかなあと悩んだところ。ミニマムに留めたかったけれど、がんばってこれがやっと。ほんと、こういう振り返りはリンクひとつで済ませて、もっと、書きたいことがあった、というのが正直なとこ。 ・第二節「PTAの関与」 都小Pの成り立ちについて述べている部分で、これまで聞き知っていたことや、各区のPTA担当への取材、ネット上のデータで分かったことをエントリに書いてきたけれど、せっかくなのでここでは、これまで電話のつながらなかった都小Pへの直接取材も刊行(中央公論編

    kew-na
    kew-na 2011/03/15
    "自動車による利便性がかくも高く評価されている社会で、我々は「子どもを護る」ことより、自動車の利便性を優先している(今のリスクを許容している)と言える。"
  • リヴァイアさん、日々のわざ: The Coveを観た人は、ぜひ読んでおくべきだ

    The Coveで問題視されているイルカの追い込み漁について、がっつり書いた。 元は水産庁の臨時職員の調査員として太地に入った著者が、その世界にはまり、調査員を辞してからも毎年のように、追い込み漁の船団に同行してきた体験をいかんなく書いてくれている。 いったい、追い込み漁どいうのがどのように行われるのか。 沖では? 浜では? 映画を観ただけでは、ただ「残酷」としか伝わらない事象が、一連の必然的なプロセスとして描かれる。非常に読みでがある。 ぼく自身、追い込み漁の漁師さんと話したことはあるものの、乗船取材はしたことがない。非常に勉強になった。 イルカ漁に興味がある人、とくに、映画を観て関心を持ったイルカ問題ビギナーには、「読め!」といいたい。 その一方で、擁護する思いあまってなのか、瑕疵も多く感じる。 まず、あきらかな誤認を指摘しておく(これは重版などの時に、改稿すべきレベルの誤認だ

    kew-na
    kew-na 2010/07/22
    新書「イルカを食べちゃダメですか? 科学者の追い込み漁体験記」と、川端さんの「イルカと泳ぎ、イルカを食べる」
  • リヴァイアさん、日々のわざ: 自然頻度で考えると簡単だよ(リスク・リテラシーの本)

    2009年度日数学会出版賞受賞、だそうだ。 さっそく、こので扱われている典型的な問い。 40才の女性が、乳がんにかかる確率は、1%。(有病率) 乳ガンである人が、乳房Ⅹ線検査で陽性と出る確率は90%。(陽性的中率) 当は乳がんでなかったとしても、検査で陽性と出る確率は9%。(偽陽性率) あなたが40歳の女性で、検査結果が陽性だったとしたら、 あなたが乳がんである確率はどれくらいか? わりとややこしい。 それを自然頻度で考えれば、話は簡単になる、というふうなことを説明してくれる。 自然頻度という言葉がどれだけ一般的なものなのかイマイチ知らないのだが、しかし、たしかに分かりやすくなる。 100人の40代女性がいたとして、 そのうち、1人は乳がんであり、検査も陽性(正確には偽陰性になることもあるが、乳がんのX検査は感度が高い、つまり、疑わしきは拾い上げる方式なので、そう考え

    kew-na
    kew-na 2010/04/23
    "数字に弱いあなたの驚くほど危険な生活"の改題?シリーズもの?こちらの紹介だと同内容のよう。 / 原題同じだった"Calculated Risks"
  • リヴァイアさん、日々のわざ: もし、あなたが疫学探偵だったら(自殺マニュアルの影響をどう評価するか)

    このに書かれているところによると、130万部のベストセラーとなった「完全自殺マニュアル」を参考にして自殺した人が少なくとも2人おり、警視庁では、「自殺マニュアル」が自殺を後押しするかもしれないことを憂慮し、都に有害図書指定を迫ったというもの。 さて、もしもあなたが警視庁から頼まれて、果たして「マニュアル」が自殺を助長しているかどうか結論を出さなければならないとします。 2人出ているのだから影響があるのだとすぐに判断したのが、その時の警視庁の判断だけれど、もっと冷静に客観的に、考えるにはどうするか。 そのためには、感染症で多用される疫学の考えが一番馴染みやすいです。というか、たぶん、これしかない。 「自殺マニュアル」をウイルスなりなんなりに見立てて、自殺マニュアルへの曝露(購入・ないしは読んだ)、非曝露(購入せず、また、読んでいない)という概念をまず持ち出します。 最初にすることは、2人以

    kew-na
    kew-na 2010/04/06
    "どういう「証拠」が、信頼に足るのか、という部分で、疫学というのが非常に重要だと伝わればいいなあという思いも込めて。"「硫化水素の発生方法の情報」の曝露群で自殺が増えているか、とか知りたいなあ。
  • リヴァイアさん、日々のわざ: 有害図書と青少年問題、これは非実在条例の基本文献だろう

    今、手元にくるまで時間がかかるらしいので、手っ取り早く図書館で借りた。3冊入っているうちのどれも、借りられてなかった。読もうぜ、エブリバディ。 規制に対する嫌悪感を持った著者が語るので、公正さという意味ではどうなのか、という疑問は残しつつ、戦後の規制と言論の自由のせめぎあいについて、非常に資料性の高い内容だ。 当然のごとく、「太陽族映画」についての反発やら、石原現知事の当時の反論についても述べている。 子ども権利条約に最後の最後まで批准しなかった日と、しかし、常に大人が青少年について心悩ませ、法規制を薦めようとしてきた矛盾について、結局、日では、青少年は大人の「おもちゃ」で、自分たちの気に入らないものを排除するための、名目に使われてきたという部分には、思わず納得だ。 権利条約には、子どもからの意見表明権が認められている。日では、これを「子ども」を「児童」と読み替えることで、「高校生」

    kew-na
    kew-na 2010/04/04
    "完全自殺マニュアルを購入した130万人のうち2人が自殺。" "「曝露群」と「被曝露群」を比べないと意味がない。"
  • リヴァイアさん、日々のわざ: 菊池誠さんの「科学と神秘のあいだ」

    日発売予定。 カワバタは、筑摩のPR誌に書評・エッセイを頼まれたので事前に読みました。 まったく内容のかぶらない2種類のバージョンができてしまい、筑摩の編集者にわたしたのはそのうちのひとつ。 印刷されない方の書評というかエッセイというかをもって、書の紹介とさせていただきます。 ******** 著者は、ニセ科学批判の急先鋒として知られる。 水に「ありがとう」と伝えればきれいな結晶になるとか、マイナスイオンが体にいいとか、血液型で性格が分かるとか、代替医療ホメオパシーはとても効果があるとか、どこかで科学的に聞こえそうな雰囲気を醸しつつ、実際には科学的証拠がなかったり、都合のいいところだけつまみいしているだけの話を、実害を伴う場合には厳しく追及してきた。そこで、「ニセ科学の問題に興味があれば菊池さんのを読め」と言いたいところなのだが、これまでこのテーマを主題にした単著がなかった。

  • リヴァイアさん、日々のわざ: たばこにまつわる話題(公立学校禁煙マップや「ニコチアナ」のゼロなど)

  • リヴァイアさん、日々のわざ: 代替医療のトリック

    評判のシンの新作。 一気に読んでしまった。 評判通りのよい作品。 けれど、期待した「突破力」のようなものは感じられず。 よい、というのは、当に難しいこのテーマをEBM(科学的証拠にもとづいた医療)を物差しに、うまく解きほぐして伝えてくれること。 バランスよく、また、できるだけフェアな立場から(科学的根拠に忠実であろうという軸がぶれない)述べてくれていて、たぶん、この筆致は多くの人に「響く」ものだろう。 日の著者によるもので、これだけ丹念なリサーチに基づき書かれた類書はないわけだから、代替医療にどんな立場からでも興味がある方は読むべきだ。 「べき」といってしまえるだけの「強さ」をこのは持っている。 なのに、「突破力」を感じられないのは、問題の性質上仕方ない。無い物ねだりか。 つまり、いきなり、前書きにも書かれている通り、このは、最初から立場の決まっている人には響かない。 ビリーバ

    kew-na
    kew-na 2010/03/01
    川端さんの体験談あり。大事な人にどう伝えるか。
  • リヴァイアさん、日々のわざ: 発掘原稿、「エピデミック」刊行時の「自己紹介」

    単行版のエピデミックが出た時に、角川のPR誌に作品の自己紹介的文章を書いた。 ずっと忘れてた。 こういうのって、人に書いてもらうことの方が多くて、でも、この時はなにかの事情で自分で書くことになったのだった。 テーマは「フィールド疫学者」。エピデミックのモチベーションのところに、フィールド疫学者ってなんかすごくね?という素朴な感動があったので。 瀬名さんの「インフルエンザ21世紀」を読んで、そのことを思いだし、その文章のことも思い出したので、ハードディスクから発掘してみました。2007年の終わりくらいに出たものですね。 ********** 涼やかな感染症バスターたち 国立感染症研究所をはじめて訪ね、一線のフィールド疫学者たちに出会った時、頭の中を涼やかな風が吹き抜けたような、独特の明澄感に包まれた。なんて素敵な人たち!少し話すだけで、もやもやした霧が晴れ、以前から取り組みたいと思っ

    kew-na
    kew-na 2010/02/19
    「エピデミック」面白かった。疫学って言葉を知らないで読んでも面白いと思う。。
  • リヴァイアさん、日々のわざ: インフルエンザ21世紀

    先週には読了していたのだけれど、やっと紹介できます。 これはごついです。 マッチョにして繊細。昨年の日における新型インフル騒動の際の各キープレイヤー(ちなみに、プレイヤーと言ってしまうと、ぼくら全員だ)を丹念に追いかけている部分と、糖鎖について生化学的な専門領域に下りていく部分のバランスもよし。 日の書籍だとつい放置されがちな数理的な部分にも踏み込んでいるし、公衆衛生的な発想ではワクチンがどのような意味を持つのか、ということについてなど、非常に分かりやすく説明されている。 ここで、西浦さんが登場している目配りのよさ。 そして、通底する「作品」としてのテーマは、「我々はみんなつながっている」だ。 感染症の制圧というのは、個人の問題ではなく、社会の問題であり、世界の問題。 自分が感染防護するのは、自分の問題だけでなはく、家族の問題で、社会の問題で、世界の問題。 こういったことがシ

  • リヴァイアさん、日々のわざ: インフルエンザ21世紀

    最初の100ページでものすごいだと分かった。 この時点で、すでに読め!と言える。 読み通したら、あらためて、ご報告予定。 関係ないけどFIFAのチケット販売。日第四次販売。 準々決勝まではほぼゲットできた。

    kew-na
    kew-na 2010/02/10
    新書: 500ページ
  • リヴァイアさん、日々のわざ: 環境を知るとはどういうことか(流域思考へGo!)

    kew-na
    kew-na 2009/10/19
    "養老さんが、喫煙問題について、非常に偏った、一面的な嫌悪感を示す、理由もちょっと理解できた気がする。"
  • リヴァイアさん、日々のわざ: 「あなたの方がおかしい」と森昭雄氏に言われるの巻(世田谷区のゲーム脳講演リポートその2)。追記あり

    最後の質問にあてていただいた。どうやら手を挙げたのはぼくだけだったらしいが。 発言したのは「三種類」のこと。 (1)来場した方々へのお願い (2)森氏へのお願い・質問 (3)主宰者への質問 具体的には…… (1)来場者へ 森氏も講演中みずから認めていたように「ゲーム脳」には、懐疑的な声も多い。ぜひ、家に帰ったら「ゲーム脳」で検索し、自分で判断していただきたい。 (2)森氏へ お願い 「ゲーム業界からお金をもらっているほかの脳科学者と違い」、森先生は「科学者なので言わなければならないことは言う」、また、「多くの研究者に一緒に研究して欲しい」とのことなので、是非、ゲーム脳についての論文を、ちゃんとした専門雑誌に投稿していただきたい。そうしていただかいないと1000例ものデータがもったいないのみならず、ほかの研究者が否定するせよ肯定するにせよ、研究することができない。 質問 ゲー

  • リヴァイアさん、日々のわざ: Hello again, Rboard!

  • リヴァイアさん、日々のわざ: 子音落ち問題、迷宮入り、それとteslaの使い方メモ

  • リヴァイアさん、日々のわざ: Mac親指シフト環境、最新事情

    さてさて、結構、コアな話題です。 関心のある人だけ。 せんだって、Rboard Proをとうとうあきらめたぼくは、今ではKB232のユーザ。 ただ、これはウィンドウズマシン用で、マック用にはドライバがないわけです。 そこで、トリニティワークスが提供してくれる有償、しっかりサポートしまっせ系のドライバを購入しました。 それは、こちら。 http://www.trinityworks.co.jp/software/NicolaK232/index.php たいへんよくサポートしていただき、なんとか使えるようになってきたのだけれど、問題点がないわけでもなく、まとめておきます。 ぼくの理解ですと、このドライバは、実はローマ字として出力をしているのです。 来の親指シフトキーボードはそのままかなやカナを吐き出すのに。だから、IMEの設定はローマ字にするように指示されています。 そのせいな

  • リヴァイアさん、日々のわざ: PTA脳の恐怖!

    PTA枝葉剪定委員会によると、「各地に点在するPTA(Peanut butter Toast for Asagohan)という謎の団体で、長年所属しているメンバーの脳に異変をきたす場合がある」という。 非常に恐ろしいリポートは下のリンクで読むことができる。 http://www3.kcn.ne.jp/~tomate/shuho/2009/20090523.html この「ピーナッツバターフォーアサゴハン」(PTA)という団体は日各地に浸透しており、学齢期の子を持つ親なら会員である可能性が高い。「わたしももしかしたら」と心配な方はページの下の方にある、PTA脳判定テストを活用するとよい。 実はぼく自身もこの団体に属しており、判定テストの結果、脳に変質をきたしていないことが分かり、胸を撫で下ろした次第だ。 さて、ぼくも、委員会によって指摘される前より、なぜ、「ピーナッツバターフォーアサゴ

  • リヴァイアさん、日々のわざ: バランスが悪い水際作戦と国内対応

    写真はどんより乱層雲。センサーにゴミがついているのが、空を撮るとよく分かる。通常のセンサークリーニングではとれないし、しかし、手作業でやる気にもなさず、どうすりゃいいんでしょ。 **************** で、題、日の空港などで行われている現在の検疫で、新型インフルエンザの流行が防げるとは、当局も考えてはいない。むしろ「時間稼ぎ」と説明されてきた。 だいたい、潜伏期間が最大7日あるかもしれない感染症で、国際空港の「水際」だけで防御できるはずがない。 だから、国内でのヒトヒト感染が確認されたら、もはや、「検疫」は無意味。 無限のリソースがあるならやる意味があるかもしれないが、ここから先、万全の検疫に費やしいてた労力を、国内向きに振り向けないと。 時間稼ぎした分、準備は万端(のはずですよね、マスゾエさま)。 我々の日常の中にある病気のひとつとして新型インフルエンザをとらえ、

    kew-na
    kew-na 2009/05/17
    "ひょっとすると、新型の影で、季節性インフルや、ほかの重篤な感染症、さらには何かのリスク群で、常に気を配らねばならない人たちへのケアが手薄になり、実際に人的被害が出ている可能性だってある。"
  • リヴァイアさん、日々のわざ: アウトブレイク探偵!

  • リヴァイアさん、日々のわざ: 疫学関連2点

    石戸記者のインタビューは「疫学入門」みたいな内容。 水俣病を中毒として扱っておけば……というのは、もはや、知る人ぞ知ることになっていると思うけれど、こうやって新聞に出るのはいいことだ。 臨床のみからは、因果関係は導けないという、津田さん人の若き日の忸怩たる思いから解き明かされているのがよい。 石戸記者は「安心の風景」を連載した人。 犯罪不安社会の中でも紹介されている、量刑や処遇と再犯率についでの疫学的研究などから、こっち方面に興味をのばすのは、自然なことに思う。 もう一方、ワイネフさんの方は、とうとう小谷野さんの方から民事の訴訟を受けたよう。 争点としてはなにになるのだろう。 もしも、「インチキ学者」といった表現についての名誉毀損を問題にされるだけなら、受動喫煙について法廷で記録の残るやりとりをする、ということもかなわないかもしれない。 もっとも、小谷野さんも、ワイネフさんのこ