日本芸術文化振興会(河村潤子理事長、芸文振)が映画「宮本から君へ」の助成金を「公益性の観点」から不交付にした問題で、制作会社のスターサンズは7日までに、不交付決定は違憲かつ違法であるとして、芸文振に対して取り消しを求めて東京地裁に提訴する方針を固めた。 芸文振は舞台や映像などの芸術文化活動の援助にかかわる文化庁所管の独立行政法人。「宮本から君へ」は真利子哲也監督、池松壮亮さんと蒼井優さん主演の硬派な人間ドラマだ。 作品のエグゼクティブプロデューサーで、原告となるスターサンズの河村光庸社長によると、3月に芸文振から1千万円の助成内定を得た。ところが、出演者の一人、ピエール瀧さんが麻薬取締法違反で執行猶予付き有罪判決を受けたことから、芸文振の担当者から「助成辞退」や「再編集」を打診された。河村社長が拒むと、7月に「公益性の観点から適当ではない」との理由で「不交付」を通知された。 これに対しスタ
菅義偉官房長官は訪日外国人客の受け入れ態勢を強化するため、新たな経済対策に盛り込む融資制度などを活用し、「各地に世界レベルの高級ホテルを50カ所程度新設することをめざす」と述べた。 「日本にはラグジュアリーホテルが足りない」と声高に論ずる識者が存在することは知っているし、「外国人富裕層にもっとお金を落としてもらうべきだ」との主張には理解できる部分もある。しかし、地方の実情やこれまでの経緯を無視して新しい施策を唐突かつ盲目的に取り入れるその姿勢には疑問を持たざるを得ない。 政府は訪日外国人客を2030年に6千万人にする目標を掲げる。外国人客は13年に初めて年間1千万人に達し、18年には3千万人を超えた。京都などの有名観光地では観光客が飽和状態に達し、オーバーツーリズムの問題も浮上している中、計画達成の足を引っ張りつつあるのはこの好況下でも観光客減少に苦しむ地方の観光地だ。国は観光地が魅力を喪
本当に必要な英語の技能とは何か 大学入試での英語民間試験利用の問題は混迷をきわめ、どこへ行き着くのかまったく読めなくなっている。 採点基準の曖昧さや受験にともなうさまざまな不公平など、延期よりむしろ中止へ向かうべき要因はいくつもあるが、ここでは、そもそも英語の4技能(読む、書く、聞く、話す)を均等に測ることの是非について考えたい。 むろん4技能はどれも重要なものだが、だからと言って、10代後半ぐらいの学習者がすべてに長けている必要があるのかどうか。だれにも性格や資質に基づく向き不向きはあるし、環境によるところも大きい。 わたし自身について言っても、仕事柄、英語の読み書きは日常的にこなしているが、聞いたり話したりの機会はきわめて少ないから、読み書きの能力に比べてかなり劣る。仕事の環境によっては、その反対の人も多いだろう。 母国語である日本語の4技能においてさえ、すべて完璧と言いきれる人がほと
臨時国会が9日に会期末を迎え、安倍晋三首相主催の「桜を見る会」をめぐる論戦は、政権側が一旦は逃げ切る形となりそうだ。攻めきれなかった野党に対し、政府も招待客の選考に関する首相や菅義偉官房長官の答弁が変遷するなど対応のまずさが目立ち、政権の強みとされてきた危機管理のほころびを印象付けた。(大島悠亮) 「少々お待ちください。あまり詳細ですと…」 今月4日午前の記者会見で菅氏は苦笑いを浮かべた。会見では、桜を見る会の招待者名簿を破棄した後のバックアップデータの取り扱いなどについて質問が相次いだ。このテーマでの質疑は約15分に及び、事務方がメモを差し入れたのは11回で、確認のために5回中断した。菅氏は安定した答弁に定評があるだけに極めて異例の光景だった。 原因は、質問が技術的な内容を含むなど「あまりに詳細」だったからだけではない。首相や菅氏の説明が変遷し、格好の追及材料となったからだ。 首相は11
終戦直前の昭和20年、本土決戦に備えて女性や少年を含めた一般国民を戦闘員として組織した「国民義勇戦闘隊」の具体的な動員計画などをまとめた資料が、福井県に残されていることが分かりました。国民義勇戦闘隊に関する資料はこれまでほとんど見つかっておらず、調査にあたった専門家は「国民を総動員する戦争が寸前まで迫っていたことを示す資料だ」と指摘しています。 この「国民義勇戦闘隊」に関する当時の資料が、福井県勝山市の公民館に残されていることが分かりました。 残されていたのは「義勇戦闘隊関係法規綴」と記された資料で、学習院大学の斉藤利彦教授らの研究グループが調査したところ、陸軍の「福井地区司令部」が昭和20年7月に作成した動員計画に関する文書などがとじられていました。 この文書には、福井県内のすべての部隊の編成を8月中に完了させることや、編成の際には隊員の特徴を踏まえて部隊の戦闘能力や役割を判断することな
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