金融庁は3日、長寿化が進む人生100年時代において、金融資産の不足を生じさせないための提言を盛り込んだ報告書を取りまとめた。「これまでより長く生きる以上、多くのお金が必要となる」と指摘し、生活水準を維持するには保有資産の運用など“自助”の取り組みが重要と指摘。「現役期」「退職前後期」「高齢期」の3世代に分けて実施すべき対応策を例示した。 報告書では夫65歳以上、妻60歳以上の無職世帯では、毎月平均5万円の収支不足が生じているとし、今後30年の人生があるとすれば、単純計算で2000万円が必要と試算した。その上で公的年金が「老後の収入の柱であり続けることは間違いない」としながらも、支出の再点検や保有資産を活用した資産運用などで、資産寿命を延ばす取り組みが必要とした。 具体的には、仕事をして収入のある「現役期」は、老後までの時間が長いことをメリットとして挙げ、少しずつでも毎月一定額を複数の投資商