ウイスキー作りでは、全く同じ条件で仕込んでも最終的に出来上がる原酒は違う。これは生体反応の特徴で、熟成の過程で起こるプロセスはカオスに基づいており、人間は制御できない。それを認めたうえで成り立っているのが、ウイスキー作りだ。 人間についても同じことが言える。規格品を作ろうとしてもコントロールできない。多様なものができることを認めることは重要だが、今回、サントリーのチーフブレンダー・輿水精一さんの話を聞いて、面白かったのは、その先があるということだ。 多様なものが数多くできた時に、そのままにしておくのではなく、それをこういうウイスキーが欲しいというイメージを持って、統合する作業にかかる。多様なものをいったん作って、そのあとで、それをまとめる方向に持っていく。組織論で言えば組織としてあるべき形に持っていく。広げてまとめる2段階をやっているのが面白い。 欠点は組み合わせによって長所になる。ウイス
![ウイスキー作りと組織論:日経ビジネスオンライン](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/05f492a9ba706b05ca8fd61b1840b099fb59fdc9/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fbusiness.nikkeibp.co.jp%2Fimages%2Fn%2Fnbo%2F2011%2Fcommon%2Fnbologo_ogimage.png)