共同体というものは概して、自分たちの「トップのあるべき姿の文脈」を独自に持っています。 それは血縁だったり思想や宗教的連続性だったりするのですが、これをちゃんと持っとかないと絶対に納得しない奴が出てくる。揉めて共同体がまとまらない。下手すりゃ内乱にもなる。 なので「こういう理由でオレがトップなのである。分かったね」と言う必要があります。 日本の天皇も含め、正当性などは結局は神話でしかないのですが。 今回は最も歴史が古い国の一つである、イランの支配正当性についてまとめます。 1. 王者に付帯される「クワルナフ」Photo by Photo Ginolerhino 2002イランの王は必ず「クワルナフ」というものを宿しているとされます。 クワルナフは日本語に訳すと「光輪」みたいな意味なのですが、時には目に見える形で現れるし、目に見えない場合もある。上記の写真だと、2人の人物が互いに持つ「輪っか