2015年9月2日、拙著『なぜ、習近平は激怒したのか 人気漫画家が亡命した理由』が発売されました。かつて「中国を変えるのでは?!」と期待を集めていた中国のネット世論。それがなぜわずか数年で見るも無惨に衰退したのかという問いを切り口として、習近平体制の性格と中国社会を読み解く一冊です。 同書でイラストを提供してくれたのが中国人風刺漫画家にしてネットオピニオンリーダーの辣椒。各章冒頭にはインタビューも掲載しています。この記事では彼について紹介したいと思います。 ■辣椒の作品 まずは本に収録されたイラスト、漫画の一部をご紹介。 *普通の国、楽園、そして悪の国、3つの国の軍隊について。普通の国は外敵に備えている。楽園になるともはや軍は必要なく、大砲は礼砲としてしか使われない。そして悪の国では……。大砲は国内の民衆に狙いをつけている。さて、中国はどれでしょう? *物質的には豊かになった中国人。でも頭