中国で爆発的に普及している「シェアサイクル」。街中にある自転車をその場で借り出し、好きな場所に乗り捨てられるサービスで、非常に利便性が高い。今夏、大手各社が日本上陸を発表したが、サービスの本格展開が遅れている。理由はなにか。ルポライターの安田峰俊氏がその事情を追った――。 好きな場所で借りて、どこでも乗り捨て可能 シェアサイクルは、この数年のうちに中国ですっかり市民権を得た新たなビジネス・イノベーションだ。スマートフォンがあれば、街中にある自転車をその場で借り出せる。利用が終わったら、街中に乗り捨ててもいい。「店舗」は存在せず、目の前の自転車を借りて、好きな場所で返せるという便利なサービスだ。 各社により細かな違いはあるが、利用者はおおむね事前に専用のアプリをインストールしたうえで、自転車の車体のQRコードにスマホをかざして解錠する。大手各社(モバイク、ofo、ブルーゴーゴーなど)の中国国