DBpediaは主にWikipediaから構造化データセットを抽出してリンクトデータとして再公開するコミュニティープロジェクトである。まず,DBpediaやDBpedia日本語版の成り立ちについて解説する。その後にデータモデルやデータ抽出といったDBpediaの技術的側面について述べる。現在日本語版のトリプル数は1.1億程度である。また,Wikipedia内でのテンプレート出現数に対するマッピングのカバー率は49.1%である。日本語版の利用調査を2015~2016年にかけて行った結果,日本語版にリンクするデータセットが18件,日本語版のアプリケーションが26件,研究利用が65件あることがわかった。また,DBpediaとウィキデータの関係も述べる。 ちょうど10年前の2007年は,セマンティックWeb分野において大きなターニングポイントとなった年であった。ベルリン自由大学とライプチヒ大学の研