2004年、ロシアで起きた、ソビエト崩壊後、最悪とされるテロ事件。 小さな町の学校で児童や教師1100人以上が人質にとられ、186人の子どもを含む334人が死亡しました。 それから20年。 ことし8月、プーチン大統領が事件後初めてテロ事件の現場を訪れました。 いったいなぜ、いま、なのか。 現地の人たちは、プーチン氏の言葉をどう受けとめたのか。 当時、事件に巻き込まれた子どもや教師に話を聞いた現場を20年ぶりに訪れ、取材しました。 (モスクワ支局長 野田順子) 事件が起きたのは、ロシア南部の北オセチア共和国。 ロシアの正式名称は「ロシア連邦」で、日本に都道府県があるように、ロシアは「共和国」や「州」、「地方」など、83の「連邦構成主体」で成り立っていて、北オセチア共和国はその1つです。 黒海とカスピ海に挟まれたカフカス地方にある共和国の多くはイスラム教徒が多数派ですが、北オセチア共和国はキリ