【ワシントン=佐々木類】米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題をめぐり、12日にワシントンで行われた日米審議官級協議でキャンプ・シュワブ沿岸部(名護市辺野古)沖合に、くい打ち桟橋方式(QIP)で代替施設を建設する日本側の提案に対し、米側が正式に反対する考えを伝えていたことが明らかになった。外交ルートで政府案が正式に拒否されたのが確認されたのは初めて。昨年の政権発足以来、8カ月間にわたって進められてきた移設見直しは振り出しに戻らざるを得ない状況だ。 日米関係筋によると、事前の非公式協議でQIPに反対する米側の意向はたびたび伝えられていた。しかし、国外や県外への移転ではなく、「(シュワブ沿岸部を埋め立てるとした)現行案に近い場所への移設なら、QIPについても米側の理解を得やすい」(日本政府筋)と判断。12日の協議で米側への正式提案に踏み切った。 これに対し米側は、海中からのテロ攻撃だけでは