継承にかかわる諸問題2003-05-07「継承」はオブジェクト指向ではよく話題になり、また問題視されます。しかしそれは使い方が間違っているからです。 単刀直入に始めましょう。継承には3種類あります。そしてそれは「オブジェ クト指向」の話で出した「オブジェクトの3つの意味」に対応します。それを 順に見ていきましょう。ここでもまた犬の例を使うことにしましょう。 内包の継承内包とは「犬とは何か」でした。そして内包の継承とは、「犬」という概念を 受け継いで、それより狭い概念を導出することにあります。例えば「秋田犬」 というオブジェクトを作ることにあたります。 「犬とは何か」という問いの答えは「食肉目イヌ科の哺乳類でオオカミを家畜 化した動物」でした。そして「秋田犬とは何か」という問いの答えは、「食肉 目イヌ科の哺乳類でオオカミを家畜化した動物であり、秋田原産で大型、尾は 太く番犬に適した動物」です