タグ

ブックマーク / www.ringolab.com (41)

  • ドキュメント高校中退―いま、貧困がうまれる場所 - 情報考学 Passion For The Future

    ・ドキュメント高校中退―いま、貧困がうまれる場所 ・毎朝登校する生徒は33人中5人 ・1から100まで数えられない生徒がいる ・九九が完全にできるのは160人中20人 ・入学者の半数が中退する ・高校を中退する生徒の半数は1年生 ・やめさせようとする教師たちの存在 などいわゆる底辺校の実態と増加する高校中退者のドキュメンタリ。 現代の高校中退は個人の問題ではなく社会の深刻な病理のようだ。 高校中退の背景には家庭の貧困があり、不安定な生活や余裕がない家庭環境が、生徒の低学力、不登校を引き起こし、中退へとつながっている。学習意欲と貧困の間にも密接な関連が見出されている。エリート校と底辺校の格差は増大傾向にある。 高卒以上が圧倒的マジョリティを占める日社会において高校を出ていないことは極めて不利にはたらく。実際、不況の中で高校中退者の就職は困難を極めている。調べてみると生徒の父母もまた中退者で

  • 死なないための智恵 - 情報考学 Passion For The Future

    ・死なないための智恵 知っていれば、助かるかもしれない。 秋葉原無差別殺人事件、十四歳少年バスジャック事件、池田小児童殺傷事件、阪神大震災、和歌山毒カレー事件など日を震撼させた数十の殺人事件や事故、災害における死を検証して、どうしたら生き残れるかをアドバイスする内容。著者は30年間東京都の監察医をつとめ二万体もの変死者の検死解剖を行った人物。 刃物でいきなり刺されたらどうするか?。とりあえず腕の外側で防ぐ。出血したらまず色を見る。黒ずんだ血なら静脈をやらてたのであわてなくてよい。鮮紅色の赤だったら早急に対処しないと危険。動脈の位置は知っておけ。 人質として首にナイフをつきつけられたら、喉を切られても即死しないが、頸動脈を切られると死ぬと考え、万が一でも耳の下を切られないように意識せよ。プロの殺し屋は喉笛をかき切ることはしないのだそうだ。 私が年に1回くらいで危険を感じる将棋倒しでは、 「

  • ソーシャルブレインズ入門――って何だろう - 情報考学 Passion For The Future

    ・ソーシャルブレインズ入門――<社会脳>って何だろう 「たくさんの脳が集まっているというのは、そのシーンを想像すると何となくグロテスクです。しかし、わたしたちは誰でも一つずつ脳を持っていますから、もし脳がどこにあるかという空間分布だけを図にしてみるなら、東京都だけで、およそ1300万個の脳が東京都内を行ったり来たりしていることになります。さらに、もしみなさんが、いまこの瞬間、通勤電車の中ですし詰めになっているなら、手の届く範囲に少なくとも10個以上の脳がプカプカ存在していることになります。」 ソーシャルブレインズ(社会脳)とは社会に組み込まれた状態の脳の研究である。人間が一番頭を使うのは、従来の脳科学が研究しているような単純な対象の認知ではなくて、空気を読むとか、協調する、対立するという社会関係における認知だ。ソーシャルブレインズこそ脳の質的なはたらきであるともいえる。 認知コストの押し

    kistame228
    kistame228 2010/02/22
    デブサミ2010で最後のLTで話していた内容に近い
  • 人間集団における人望の研究―二人以上の部下を持つ人のために - 情報考学 Passion For The Future

    ・人間集団における人望の研究―二人以上の部下を持つ人のために 俗に「人望がある」とか「人徳がある」というが、俗にではなくて厳密にそれってどういうことなのか、明解な答えを学べる。「空気の研究」山七平による昭和に書かれた名著。 その答えとはすなわち次の「九徳」を備えているタイプだという。 寛にして栗 寛大だが、締まりがある 柔にして立 柔和だが、事が処理できる 愿にして恭 まじめだが、ていねいで、つっけんどんでない 乱にして敬 事を収める能力があるが慎み深い 擾にして毅 おとなしいが内が強い 直にして温 正直、率直だが温和 簡にして廉 大まかだが、しっかりしている 剛にして塞 剛健だが内も充実 彊にして義 強勇だが義しい 9つの徳は朱子学の入門書『近思録』よりきている(このは戦前は広く読まれたものであったらしい。)。これらの徳にすべて欠ける(寛大でなくて、締りがないのような状態)と十八不

    kistame228
    kistame228 2010/02/05
    「九徳」を備えてこそ人徳がある人。道は険しい
  • 2008年度 年間オススメ書籍ランキング ノンフィクション部門 - 情報考学 Passion For The Future

    注意。 このランキングは1年遅れの2008年度のランキングです。私が昨年2008年中に読んで面白かったです。毎年、フィクション部門とノンフィクション部門で、オススメ書籍を発表してきましたが、2008年度はフィクション美門だけ発表してノンフィクション部門の発表を忘れていたことに、この年末になって気がつきました。 2008年度 年間オススメ書籍ランキング フィクション部門 http://www.ringolab.com/note/daiya/2009/01/2008-3.html これと対になります。 そういうわけで周回遅れの2008年度 年間オススメ書籍ランキング ノンフィクション部門です。この年度は私の読書傾向がはっきりしていて新刊よりも既刊・古典ばかりが並ぶ結果になりました。 2009年度版は年始に発表予定。 ■1位 シッダールタ http://www.ringolab.com/not

  • 「戦争」の心理学 人間における戦闘のメカニズム - 情報考学 Passion For The Future

    ・「戦争」の心理学 人間における戦闘のメカニズム 戦闘という極限状態における人間の心理と生理メカニズムを「戦争における「人殺し」の心理学」の著者で元米国陸軍士官学校教授のデーヴ・グロスマンが語る「戦士学」。前作に匹敵する中身の濃さとボリューム。 現実の戦闘はドラマのようにかっこよくはいかないものらしい。たとえば第二次世界大戦時の米兵の四分の一が尿失禁の経験があると認め、八分の一は大失禁したと認めている。激戦を経験した兵士の半分が尿を漏らし、四分の一が大便を漏らしたと認めている。9.11テロにおいても生存者の大半が大小失禁をしていた。 戦闘は人間の心身を追い詰める。兵士の心拍数が175回/分を超える「黒の状態」になると、肉体的精神的に緊急時の身体反応モードに移行する。身体が自動操縦モードになって反射的に撃ってしまうことがある。トンネル視野になって視野が狭くなり、選択的聴覚抑制が起きて銃はポン

  • フリー〈無料〉からお金を生みだす新戦略 - 情報考学 Passion For The Future

    ・フリー〈無料〉からお金を生みだす新戦略 ワイアード編集長で「ロングテール」概念の提唱者のクリス・アンダーソンが、ネットビジネスの「フリー」戦略を分析した。 「そして二十一世紀はじめにいる私たちは、新しい形のフリーを開発しつつあり、それが今世紀を定義づけるだろう。新しいフリーは、ポケットのお金を別のポケットに移しかえるようなトリックではなく、モノやサービスのコストをほとんどゼロになるまで下げるという、驚くべき新たな力によっている。二十世紀にフリーは強力なマーケティング手法になったが、二十一世紀にはフリーがまったく新しい経済モデルになるのだ。」 実体のあるモノをフリーにするのは限界があったが、デジタルコピーは何百万でも無料で配ることができる。しかも現実世界の流通と違って、何百万人に配布してもたいしたコストにならない。少数の有料顧客や、ビジネスの受益者が支払うコストによって、大勢に無料で商品

  • 100年予測―世界最強のインテリジェンス企業が示す未来覇権地図 - 情報考学 Passion For The Future

    ・100年予測―世界最強のインテリジェンス企業が示す未来覇権地図 グローバルで物事を考えたいなら読む価値あり。ジャック・アタリあたり(洒落じゃないよ)が好きな人は必読。 #個人的には久々にむさぼるように読んだ。 各国政府、軍機関、多国籍企業、ヘッジファンドなどを顧客に抱え、「影のCIA」と呼ばれるインテリジェンス企業ストラトフォーのCEOジョージ・フリードマンが書いた長期未来予測。文字通りの100年の計である。著者に言わせれば2008年の金融危機などありふれた景気循環の山にすぎない。 主な予測は以下の通り。 ・21世紀はアメリカの時代になる。 ・日、トルコ、ポーランドが新たな覇権国として台頭する ・意外にも中国が世界的国家になることはない ・海洋、そして宇宙を制する者が覇者となる ・2050年頃に勃発する世界戦争は宇宙戦争である ・21世紀後半のアメリカの脅威は隣国メキシコである 10

  • 人は勘定より感情で決める - 情報考学 Passion For The Future

    ・人は勘定より感情で決める 今年は行動経済学が大流行した。人間の不合理性を明らかにするものが多くてどれも興味深い。しかし多くは学者が書いたものだから、読んだあと仕事にどう活かす?が問題だった。その点、このは日産の現役マーケターが書いている。行動経済学の諸理論を、実際のビジネスシーンにどう応用するか、実践のヒントが多数示されている。学者のとは一線を画する実用指向が特徴。 たとえばメールの書き方。同じ事実を伝えるにしても、 「調査で4人に3人が選ばなかったことがわかった」 「調査で4人に1人は選んだことがわかった」 前者だとネガティブな印象、後者だとポジティブな印象になる。物は言いようである。人間の心理バイアスをうまく利用して、交渉を有利に進めたり、対立をうまないですます方法が、数十個の理論に基づいて、提案されている。オークションで同じものをより高く売る説明文の書き方(しかも詐欺的でな

  • アフリカ 動きだす9億人市場 - 情報考学 Passion For The Future

    アフリカ 動きだす9億人市場 かつて暗黒大陸と言われたアフリカが、「施しの対象」としてではなく「世界で最も重要な新興市場の一つ」として、世界経済に台頭する勢いを見せ始めている。アフリカはかつての中国やインドのような、未来の成長市場に変わるという確信で書かれたアフリカ経済の展望の書。 急成長する市場のミドル層「アフリカ2」、人口マジョリティを占める若年層の「チーター世代」、ナイジェリア映画「ノリウッド」の勃興、人間性の経済「ウブントゥ市場」など、アフリカ経済のキーワードを学べる。現地で持続可能な経済を作り出すには、内部に棲みこんだ視点が重要だ。アフリカの国々の個別で特殊な事情は、発展のメリットにもデメリットにもなる。 たとえばアフリカは、通信も金融もインフラが未整備な地域だが、世界でもっとも成長の早い携帯電話市場であるという。2005年にはサハラ以南の人口の60%が携帯電話の通信圏内に入っ

  • 図説「愛」の歴史 - 情報考学 Passion For The Future

    ・図説「愛」の歴史 鑑賞に値する美しいビジュアルブック。『21世紀の歴史』を書いたフランス政府顧問のジャックアタリが、38億年前の単細胞生物の生殖から未来の複雑な男女関係まで、愛を視点に地球史を展望した。愛や結婚をモチーフにした美術作品や写真など合計200点を超えるカラー資料をまじえた豪華絢爛な絵巻。 今から8000年くらい前、富が集中した中国や中東で人間の寿命は30歳を超えた。男が生殖における自身の役割、すなわち精子の役割に気がついたのが、この頃だったとされる。それまでの人類はどうやら性交と生殖の具体的な仕組みを知らなかったらしい。だからカップルの関係は長く続かず、子供も両親と長く一緒には暮らさなかった。 寿命が延びたことで、男女は長期的な愛の関係を育むようになったのである。愛のかたちはそこからぐっと多様化、複雑化する。ギリシア人は愛をエロス、フィリア、アガペーの3つの形に区別した。ロー

    kistame228
    kistame228 2009/11/05
    寿命が延びたことで、男女は長期的な愛の関係を育むようになったのである。愛のかたちはそこからぐっと多様化
  • 忘れられない脳 記憶の檻に閉じ込められた私 - 情報考学 Passion For The Future

    ・忘れられない脳 記憶の檻に閉じ込められた私 世界でも稀なハイパーサイメスティック・シンドローム(超記憶症候群)第1号認定患者の自伝。この症候群の患者は物事をすべて覚えていて、忘れることができない。著者の場合は8歳からの人生のすべての出来事を鮮明に記憶している。どんなことでも優劣をつけずにすべて保存しており、いつでも細部まで正確に呼び出すことができる。 想起は何かのきっかけで人の意図しないときに始まることもあり、脳内の映像再生が止まらなくなるそうだ。その時、記憶に付随して当時の喜怒哀楽も追体験するため、心休まることがなく苦しい人生を過ごしてきた。自らを記憶の囚人と呼んでいる。悲しい思い出が芋づる式にでてきて止まらないのだ。またその記憶力は勉強の暗記ではまったく働かない。学校の成績に記憶能力は反映されなかったこともあって、大人になってから異常な能力が発見された。 彼女の記憶で実に不思議なの

  • 裏方ほどおいしい仕事はない! - 情報考学 Passion For The Future

    ・裏方ほどおいしい仕事はない! 「事務局とは、組織横断活動などの企画・運営を行う、目的先行・期間限定の機関である。ご存じの通り、事務局は参加メンバーの日程調整、司会進行、議事録発行などの雑務全般を引き受ける。つまりは裏方だ。書では、この事務局が戦略的に動けば、組織を巧みに動かすことができることを伝えたい。」 組織の中で権限なしに人を動かす方法論を述べた。著者は裏方から会社のあらゆる人を動かす能力を「事務局力」と定義する。まず大切なのは人の置かれた立場でその人の感情を想像し、社長や社員の課題意識を明解な言葉にすること。事務局の仕事コンサルタントの仕事質的に近いものだと述べられている。 事務局自体には権限がないわけだから、人を心で動かさざるをえない。人を動かすには北風よりも太陽だ。著者はこういう。目立たない雪かき仕事を進んでするような人になれ →30分くらいでやれる仕事でも相当感謝さ

  • 十頁だけ読んでごらんなさい。十頁たって飽いたらこの本を捨てて下さって宜しい。 - 情報考学 Passion For The Future

    ・十頁だけ読んでごらんなさい。十頁たって飽いたらこのを捨てて下さって宜しい。 遠藤周作が昭和35年に書いた原稿が、46年後に発見されてこの(元は単行)になった。手紙や文章の書き方をやさしく教える内容。病人への見舞いの手紙、彼女を上手くデートに誘うラブレター、告白されて断るときの心得(女性編)、お悔やみ、など、 軽い読み物なのだが、遠藤周作がいかに人と違う文章、凡庸でない文体を確立することを大切にしていたかがよくわかる。文章力を鍛えるための「ようなゲーム」を日常的にバスに乗りながら行っていたそうだ。これは誰でも簡単に取り組めるが、うまくやるのは難しいゲームだ。 「ようなゲーム」とは、眼に見えたもの、耳に聞こえたものを形容する言葉を、 (1)普通、誰にも使われている慣用句は使用せず (2)しかもその名詞にピタリとくるような言葉を 見つけるというゲームである。 夕日のことを 「燃える火の玉

  • 教育×破壊的イノベーション 教育現場を抜本的に変革する - 情報考学 Passion For The Future

    教育×破壊的イノベーション 教育現場を抜的に変革する 「破壊的イノベーション」のクリステンセンが語るエデュケーションのジレンマ。 「途上国が製造業を基盤とする経済を発展させるとき、生徒は科学、数学、工学を学ぶことで、貧困からの脱出を保証する大きな見返りを得ることができる。だが同じく国が安定と繁栄を実現すれば、生徒は自分が楽しいと感じ、自発的動機づけの持てる科目を、より自由に学べるようになる。」 この現象は日の理系離れの原因でもある。少子化と同じように繁栄する国が抱える宿命にある問題なのだ。かつてのように大勢の生徒に同じ内容を教える一枚岩型授業が国の教育システムとして、効率が高かった時代も終わっている。 「一枚岩型の教授方式が、生徒中心の技術を装備した教室へと移行するにつれて、教師の役割も徐々に変化していく。この移行は容易ではないかもしれないが、得るところも大きいはずだ。教師は来る年も

  • パソコンの利用内容を記録して分析するManictime - 情報考学 Passion For The Future

    ・Manictime http://www.manictime.com/ 日常的なパソコンの作業時間を計測してみるというのは面白い。Manictimeは、パソコンでアプリケーションやファイル、Webサイトの種類と起動時間を記録するソフトウェアだ。一週間くらい記録してみると、自分が何に一番時間を費やしているのかがよくわかる。アクセスしたWebサービスも分かるので、オンライン作業も集計できるのが素晴らしい。 Manictimeは、アプリケーションやWebサービスに対してタグをつけることができる。たとえばOutlookとGmailに対して「メールの読み書き」、FirefoxとMSIEに対して「Web閲覧」、パワーポイントやエクセルに「文書作成」などを設定しておけば、あとで各タグごとの集計値をグラフ化できる。そのうちパソコンの前を離れていた時間(Away)もわかる。 1日のうち何時間くらいWebを

  • わかりやすく〈伝える〉技術 - 情報考学 Passion For The Future

    ・わかりやすく〈伝える〉技術 「たとえば、「○○鉄道の料金が上がることになりました」という原稿が出稿されてきますと、キャスターの私は、「○○鉄道をご利用の皆さん、料金が値上がりしますよ」と言い換えるのです。」「「誰か警察に連絡してください」では誰も通報してくれないが「あなた、警察に連絡してください」なら動く。」 明解な説明に定評のある池上 彰氏が、テレビの現場で培った情報伝達ノウハウを公開する新書。わかりやすい説明のルール「聞き手に地図を」「対象化」「階層化」というステップを、署名に偽り無く実にわかりやすく説明する内容。広く応用が効きそうな方法論が多く、ビジネスプレゼンの参考にもなった。 たとえば「相手に自分が体験したことを面白く伝えたい。自分の気持ちをわかってほしい。そんなとき、まず、「ねえ、ねえ、大変」という言葉から始まる文章を考えましょう。文章ができあがったら、冒頭の「ねえ、ねえ、大

  • 人を幸せにする話し方―仕事と人生を感動に変える言葉の魔法 - 情報考学 Passion For The Future

    ・人を幸せにする話し方―仕事人生を感動に変える言葉の魔法 良いだなあ、読み終わって、拍手したくなった。 人前で話す機会の多い人は一読の価値あり。 年間200の講演をこなす感動体験のコンサルタントが語る話し方の極意。 「たとえば、講演を聴き終わった人が、「今日の講演はすごかった。あんなすごい人がいるんだなあ」という感想を持ったとします。 この講演は、成功したと思いますか?それとも失敗したと思いますか?。 その講演の目的が「講師がすごい人であることを知らせること」なら別ですが、残念ながら、講演として成功したとは言えません。」 私もやってみたい、私にもできるかもしれない、元気になった、と自分が主語になる感想をもってもらえる講演こそ当の成功なのだと著者は定義する。繰り返し呼んでもらえる講演というのもそういうものなのだろう。書の人間的な共感指向の話し方は「ハーバード流」みたいなやり方とは対

  • 知識の社会史 - 情報考学 Passion For The Future

    ・知識の社会史 古今東西の社会と知識の関係を、大きく全体像を鳥瞰すると同時に、細部も観察する。博覧強記の著者だからできた包括的な知識の歴史学。古代から現代までの知識人、首都、図書館、宗教と官僚制、出版と市場、知識と分類などがキーワードである。 冒頭、知識とは何かの定義から始まる。バークは、 「情報」(Information)= 「生の」素材 特殊で実際的なもの 「知識」(Knowledge)=「調理された」素材 思考によって体系化されたもの としている。「生の」、「調理された」は人類学者レヴィ・ストロースのフィールドワークでの「自然」と「文化」の分類と同じ言葉である。そうすると知恵(Wisdom)とかデータも定義が欲しくなるのだが、知識の社会史は分類の歴史でもあった。 集めた情報を体系化し、再編成していくやり方は時代や地域によって大きく異なる。西洋の近代の学問体系に大きな影響を与えたベーコ

  • お手軽に画像にモザイク処理を施す MoZA - 情報考学 Passion For The Future

    ・MoZA 【もざ】 http://www.fine-view.com/jp/mini/index.html ブログを書いていると、ときどきセキュリティやプライバシー保護のために画像にモザイク処理をする必要がある。Photoshopなどの汎用的な画像処理ツールは、重たいし、操作が面倒である。やり方を忘れてしまったりするものだ。 モザイクをかけるだけのソフトがMoZA。モザイク処理をしたい部分をなぞるだけ。ブラシやモザイクの大きさは変更できる。目線を入れたり、局部を隠したり、ナンバープレートを隠す処理が3秒もあれば完了する。 あまりに簡単なのでどんどんモザイクをかけられるが、どんな写真も処理した途端に怪しくなるから不思議である。