オールドレンズの沼地に足を踏み入れたことのある人ならば、必ず「ロシアレンズ沼」を通ったことがあるでしょう。 背景がグルグルと渦を巻く『HELIOS-44』、光源にお星様がきらめく『INDASTER-61』など、個性溢れるロシアンレンズ達。そして安価なレンズも多いので興味本位から始められる敷居の低さも魅力の一つです。 多くの方が少し入って通り過ぎてしまう「ロシアレンズ沼」ですが、いやいや、そんなにこの沼は浅くないです。簡単にいうならば、あのCarl Zeissの血を色濃く引き継ぐ一族の一つのような存在と言えばいいでしょうか。その歴史を詳しく書くと超大作になってしまうので今回は割愛させていただきますが、そんなロシアレンズの中で今回注目するのは『ЮПИТЕР-9/Jupiter-9』というレンズです。 『ЮПИТЕР-9』キリル文字だとロシアに精通している方、ロシア語を学んだ人しか読めないでしょ