ミャンマーを初めて訪れた人は、民族衣装であるロンジーを着ている人の多さに驚くだろう。日本ではあまり知られていないが、ミャンマーは男女ともに日常的に民族衣装を着ることで知られているのだ。 伝統衣装とはいえ現代人が日々着用するもの。そこには当然、モードが生まれる。ロンジーの流行を振り返れば、その時々の社会情勢がみてとれて興味深い。 先にボトムを決め、上着はそれに合わせる ロンジーとはどのような民族衣装なのか。ここでは女性用ロンジーについて説明する。 基本型は上下に分かれており、女性用はトップスを「インジー」、ボトムを「タメイン」と呼ぶ。タメインは1×2yd(約92×183cm)の布の短辺同士を縫い合わせて筒状にしたもので、着る人はこの中にすっぽり入り、余った布を折りたたむようにして左右どちらかの腰に挟む。このため、タメインにする布は上記のサイズに切って売るのが一般的だ。 インジーとタメインを同