大学付属病院は、教育・診療・研究の3つのミッションを担っている。どの要素も非常に重要であり、これらを責任を持って実行する臨床教室のトップは、すべての要件を満たすことが不可欠だ。しかし、現在のように世界が急速に進展を遂げる中で、教育者として優れ、診療も他者に引けを取らず、研究者としても世界一流であるような人物がいるのかどうか疑問だ。 以前にも触れたが、大学の教室単位が小さくなったため、ひとつの教室は教授・准教授と少数の講師・助教プラス大学院生などで運用されている。この小規模化に加え、最近では、大学内に設置された多くの委員会や対外的な学会活動なども多くなり、本来の重要な業務である大学病院内で求められる3要件を満たすことに四苦八苦している状況となっている。 最新の医療・医学に関する情報も加速度的に増大してきているので、これらを追いかけるだけでも大変だ。ブログを書くようになって再認識したが、他者の