■後藤弘茂のWeekly海外ニュース■ 携帯電話に対抗するPSP2、CellとLarrabeeで揺れるPS4 ●SCEは2つの次世代機の研究開発を進める 「今動いているのはPSP2で、立ち上げに向けて活発にゲームベンダーを回っている。PLAYSTATION 4(PS4)はチップをどうするかを決めかねている段階だと聞いている」。 SCEは次世代ハードウェアに向けて本格的に動いている。PSP2はすでに立ち上げに向けてタイトル開発の準備を促す活動に入っているという。PSP2の戦略の軸は、ゲーム機として成り立たせるだけでなく、iPhoneやスマートフォンに対抗することだという。PS4については、まだハードウェア的には白紙で、心臓であるCPUをCell Broadband Engine(Cell B.E.)拡張版で行くか、それとも他のCPUを使うかで揺れているという。そして、PS4のCPUの候補には
少し前のニュースだが、Appleは2008年10月から12月にかけての四半期で過去最高の売上高と純利益を出した。同時期、世界的にエレクトロニクス製品の売り上げが落ちた中での好業績は、iPhone 3Gと新型MacBookの好調さに支えられたものだが、同時に景気後退期に売り上げが鈍化しやすいiPodまでもが販売台数を伸ばしているのに驚かされた。 さすがのAppleも市場の冷え込みがさらに厳しくなる今年前半は勢いが鈍る可能性はあるが、ネットブックに代表される低価格路線から距離を置きながら、それでも不況の中で勢いを強めているのには、何らかの理由があると考えるべきだろう。 筆者は取材に持ち出すPCとして、現在、東芝の「dynabook SS RX1」を愛用しているが、これに加えて2008年12月に、現行の「MacBook Air」を使い始めた。世界的なヒット商品になっているMacBookとは異なる
米NVIDIAは8日(現地時間)、同社製GPUを組み合わせて利用可能な3Dグラス「GeForce 3D Vision」を発表した。発売に先駆けて、製品を使用する機会を得たので、ここにそのレビューをお送りする。 GeForce 3D Vision(以下、3D Vision)は、両眼視差を利用して、ディスプレイ上の物体を立体的に見せるメガネだ。人間の眼は左右に離れているので、同じ物体を見ても、左右の眼はそれぞれ若干異なった角度からものを捉える。この角度のずれを一般に視差といい、人間がものの距離や立体感を認識する上で重要な要素となる。 3D Visionは、この仕組みを逆手にとって、ユーザーの左右それぞれの目に、視差を持った別々の映像を強制的に映し出すことで、平面のディスプレイ上に描かれた物体を立体的に見せるのだ。 具体的に説明すると、3D Visionを使うと、ディスプレイ上には「左眼で見える
●転換したCPUが抱えた3つのチャレンジ 2004年の早い時期にIntelは、巨大コアのCPU「Tejas(テハス)」をキャンセル、同じく巨大コアだったと推定される最初のプランの「Nehalem(ネハーレン)」の設計方針を修正した。ほぼ同じ時期にAMDはK8後継のCPU「K9」の開発を中止している。振り返れば、2004年がx86系CPUのアーキテクチャの転換点だった。 x86の2大メーカーの軌道修正は、2002年から2003年頃に明瞭になったCPUコアのシングルスレッド性能向上の停滞と、停滞の原因であるCPU消費電力の急上昇の結果だ。2002年の時点で、シングルスレッドのシーケンシャルコードの性能を上げることが難しいことが明瞭になった。そのために、CPUベンダーは、マルチコア化とベクタ演算の強化によって性能を上げる方向に転じた。 2003~2004年にかけてIntelとAMDの両者はそうし
●HPCを征するNVIDIAを追撃するAMDとIntel NVIDIAはGPUベースのスーパーコンピュータへ。同社のプログラミングフレームワーク「CUDA」によるGPUコンピューティング戦略は、プロセッシングパフォーマンスを求めるコミュニティに浸透しつつある。NVIDIAはCUDA発表以来、大学の研究所など「HPC(High Performance Computing)」系のユーザーを積極的に開拓した。その結果、NVIDIAアーキテクチャは、プロセッシングパフォーマンスに飢えたHPCコミュニティの支持を集めることに成功した。 NVIDIAは、先月開催されたスーパーコンピュータのカンファレンス「SC08(Supercomputing '08)」では、GPUベースのスーパーコンピュータを強く打ち出した。実際に、東京工業大学では、同大学の学術国際情報センター(GSIC)のスーパーコンピューティン
●増えるプロセッシング能力に追いつかないメモリ IntelのLarrabeeは、各CPUコアが256KBのL2キャッシュを持ち、そのメモリの中でタイルに分割したレンダリング処理を行なうコンセプトを取っている。IntelがLarrabeeの最大の特徴であるソフトウェアレンダラで、タイリングアーキテクチャを取った理由は、データの局所性(Locality)を最大限に利用するためだ。その背景には、コンピューティング要素を増大させることは簡単だが、データ帯域を増大させることは難しいという現在の半導体チップの問題がある。また、この構造は、内部バス構造を多様なアプリケーションに対応しやすい柔軟なリングバスにすることとも密接に絡んでいる。 簡単に言えば、Intelは、Larrabeeを、ハイエンドGPUのように超広帯域メモリと特殊なデータパスに頼った構造にはしたくなかった。超広帯域メモリはGPUを巨大なダ
●演算はコストが安いが帯域はコストが高い CPUコア数はムーアの法則に従って増えつつあり、45nmプロセスのサーバーでは、CPUコアの大きなIntel CPUでもネイティブ8コアに到達する。PC&サーバー向けの大型CPUコアでも10コア越えは目前で、CPUコアがより小型な「Larrabee(ララビ)」では16コアに達すると言われている。Larrabeeタイプのプロセッサが世代毎にCPUコア数を増やすと、24コア32コアはすぐにやってくる。 こうしたメニイコア時代のCPUの最大の問題の1つは、外部メモリバスと、オンチップインターコネクト、そしてメモリ階層の構成。この3つは密接に絡み合ってプロセッサの設計に大きな影響を与える。そして、今までのCPUでの手法は、メニイコアでは通じない。コアが数個の時と同じインターコネクトとメモリの構成では、数十個のコアを効率よく接続して動作させることができないか
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く