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ブックマーク / dain.cocolog-nifty.com (8)

  • この本がスゴい!2023

    「あとで読む」と思ったが、後で読まれた試しがない。 今度の週末・連休にと、積まれたは崩されない。次の盆休み・年末年始に繰り越され、山脈を成し床が消える。 読書事になぞらえて、「血肉化」と表現するならば、私がやっていることは、メニューを眺めて片っ端から注文しているくせに、いんすた映えを気にしながら撮るくせに、まともに咀嚼して嚥下して消化してない状態だ。 そのくせ、「積読も読書のうち」と開き直ったり、溜まったこそ私の証などと屁理屈こね回す。読まないに「負債」のような後ろめたさを感じつつ、新刊を探しだす。新しいはそれだけで価値があると盲信し、かくして積読リストは延びてゆく。 もう一つ、恐ろしい予感がある。感受性の劣化だ。 あれほど楽しみに「取っておいた」が、まるで面白くなくなっている。いや、そのの「面白さ」が何であるかは理解できる。だが、それを面白いと感じなくなっているのだ。

    この本がスゴい!2023
  • この本がスゴい!2022: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる

    「いつか読もう」はいつまでも読まない。 「あとで読む」は後で読まない。 積読をこじらせ、「積読も読書のうち」と開き直るのも虚しい。人生は有限であり、が読める時間は、残りの人生よりもっと少ない。「いつか」「そのうち」と言ってるうちに人生が暮れる。 だから「いま」読む。 10分でいい、1ページだっていい。できないなら、「そういう出会いだった」というだけだ。「いま」読まないなら、「いつか」「そのうち」もない。 に限らず情報が多すぎるとか、まとまった時間が取れないとか、疲れて集中できないとごまかすのは止めろ。新刊を「新しい」というだけの理由で読むな。積読は悪ではないが、自分への嘘であることを自覚せよ。「いま」読むためにどうしたらいいか考えろ。「」にこだわらず読まずに済む方法(レジュメ、論文、Audible)を探せ。難解&長大なら分割してルーティン化しろ。こちとら遊びで読書してるんだから、仕事

    この本がスゴい!2022: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる
    kjtec
    kjtec 2022/12/02
  • 面白い世界史の本を3人で2時間お薦めしあった中から厳選した12冊(前編)

    お薦めの世界史のについて、3人で2時間語り合った。 世界史を学びなおす最適な入門書や、ニュースの見方が変わってしまうような一冊、さらには、歴史を語る意味や方法といったメタ歴史まで、脚家タケハルさん、文学系Youtuberスケザネさん、そして私ことDainが、熱く語り合った。 全文はyoutubeで公開しているが、2時間超となんせ長い。なのでここでは、そこから厳選して紹介する。 因果関係を補完する『詳説 世界史研究』 スケザネ:大学生、あるいは社会人の方々にも、世界史を学ぶには、まず真っ先に「高校世界史」をオススメしたいです。世界の歴史を幅広く知るという観点から、高校世界史はベストだと思います。 代表的な高校世界史の教科書は、山川出版社の『詳説 世界史B』。世界史の概観が400ページぐらいにまとめられてて良いなんですが、これだけだと記述が簡素で、理解するには少ししんどい。 実際、自分が

    面白い世界史の本を3人で2時間お薦めしあった中から厳選した12冊(前編)
  • 『独学大全』はこう使う

    独学の達人である読書猿が書いた、独学の百科事典。「読書猿って誰?」という人がいたら、[読書猿Classic]を見に行くべし。 787ページ、1kgは、ほぼ鈍器で、そこらの教養芸人を蹴散らすのにピッタリ。 だが、隅々まで読むのは時間がかかる。独学する人は何らかの「学びたいこと」を抱えており、それにまつわる様々な問題を解決したいが故に書を手にするのだから、全読している時間が惜しいかもしれぬ。 そんな人のために書の使い方を紹介するとともに、『独学大全』が、私をどのように変えたか、さらに、どのように使っていくかを書く。 『独学大全』で最初に読むところ 『独学大全』でどう変わるか 『独学大全』をこう使う 1. 『独学大全』で最初に読むところ もちろん始めから読むのが一番だが、てっとり早く掴みたい、という方のために、p.33~39に「書の構成と取説」がある。この6ページを読むだけで使い方が分かる

    『独学大全』はこう使う
  • この山の本がスゴい

    オススメをもちよって、まったりアツく語り合う。 を通じて人を知り、人を通じてに会う。「わたしが知らないスゴは、きっとあなたが読んでいる」の、「あなた」と「スゴ」が続々集まってくる。読書半径を拡張させ、既知だが未読を動機づけ、切口の斬新さに驚く。 今回のテーマは「山」。山と渓谷社さんのご協力で、モンベル渋谷店にて開催する(ヤマケイさん、モンベルさん、ありがとうございます)。いわゆる登山をテーマにした定番から、参加者のお父さんの登攀日記(モノクロ写真付き)、生活の場としての山、異界や霊場としての山、さらには墜落現場や地殻変動の場として、さまざまな「山」が紹介される。 多くの方が強力に推したのが、沢木耕太郎『凍』。壮絶な登山をされてきた山野井夫のノンフィクションなのだが、簡潔ながら迫力ある描写に呑まれるように読み干してしまう。わたしが一気に読んだとき、血の味に気づいた。クライミングの

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    kjtec
    kjtec 2020/04/27
  • おっさんから若者に贈る「経験を買う」6冊: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる

    結論から言うと、経験は買える。 適切なタイミングで適切なと出会うことで、しなくてもいい経験や、身につけておくべき知恵を”買う”ことができる。今「おっさん」である私から、20年前の「若者」だった私に、いい仕事をする上で読んで欲しいを選んだ。 20年前は、炎上プロジェクトに飛び降りて、鎮火しつつ撤退する「しんがり」役を仰せつかっていた。負けることは決まっているが、死なないように生きることばかり考えていた。将来に漠然とした不安を感じていたものの、とにかく目の前の障壁をクリアすることが先決だと思っていた。 今はかなり違う。 身をもって得た経験や教訓はあるが、代償は大きく、もっと効率よく結果につなげることができたはず。この「効率」とは要するに時間だ。莫大な時を費やして手に入れた経験は確かに得難いが、そんなことをしなくても積むことはできた。どうすれば可能か、今なら分かる。 それはを読むことだ。

    おっさんから若者に贈る「経験を買う」6冊: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる
    kjtec
    kjtec 2018/07/10
  • 本棚を見ると興奮する『ニッポンの本屋』

    楽しい話をしたいので、屋の話をする。 屋というのは面白いもので、さまざまな「並べ方」や「ディスプレイの仕方」をしてくる。これ、屋にとってまちまちで、店主(棚主?)のポリシーみたいなのが透け見えて愉快になる。「おお、このとそのを並べるのか!? あえて!」とか「なぜこの棚にそれを置く……そうか! そういう意味か」なんて呟きながら棚をめぐることになる。 最近一番笑った棚がこれ。下北沢のB&Bな。 パッと見ると、「」にまつわる様々なが並べられている。レシピ材の歴史や、料理文化の関係を書いただ。フレーム外に、「べる」にまつわるコミック&コミックエッセイ、料理の科学などが並んでいた。フィクションとノンフィクションの混ざり具合が絶妙で、いい棚だなーと眺めてたら驚いた。左端に着目してほしい。非常に面白い「材」を見つけられただろうか。 これ、棚を見る人の目線の動きまで計算して差して

    本棚を見ると興奮する『ニッポンの本屋』
    kjtec
    kjtec 2018/06/29
  • 科学の面白さ・楽しさを伝える100冊 「科学道100冊」

    科学の面白さ・素晴らしさを届ける企画として、「科学道100冊」が公開されている。これは、科学者の生き方や考え方を伝えるために、100冊のが選ばれている。 ミソは「いわゆる理系」に閉じないところ。もちろん分野ごとの啓蒙書もあるが、「世界の見え方の変遷」を鳥瞰する科学史、センス・オブ・ワンダーを喚起する小説漫画、知的好奇心を刺激する図鑑など、いろいろ揃えている。 例えば、ディックの電気羊やパワーズ『オルフェオ』が「科学の」として並んでいる。これ、選者のメッセージが込められているんだろう誰だろうと見たら、編集工学研究所だった。松岡正剛さんの名前を前面にしてないのは、硬すぎず深すぎずが意図されているのだろう。 この100冊からいくつか選んでみた。さいきん微生物にハマっているわたしとしては、そっち系を入れて欲しかったが、ないものねだりかも。 生命、宇宙、そして万物についての究極の疑問について

    科学の面白さ・楽しさを伝える100冊 「科学道100冊」
    kjtec
    kjtec 2017/01/31
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