タグ

ブックマーク / natgeo.nikkeibp.co.jp (45)

  • ヤモリ、足裏の吸着と解除のしくみ解明

    トッケイヤモリ足裏の近接写真。指の部分が複雑な構造になっているのが分かる。 Photograph by Keller Autumn 自然界にはクライミングの名手がたくさんいるが、ヤモリより見事なものはおそらくいないだろう。 小さな爬虫類であるヤモリの多くは、吸着性のある足指でスパイダーマンのように切り立った壁をはい上がったり、天井からぶら下がったり、ガラスのようにツルツルした表面をしっかりつかむことができることが知られている。 ヤモリが持つ最高性能の吸着性はあまりにも見事なので、科学者たちはこれを模倣してテープや接着剤など人間が使う用途へ実用化しようと、10年以上熱心に研究を続けてきた。 今回新たに発表された研究で、ヤモリがくっついたり離れたりできる複雑な仕組みの一部が解明された。 科学者たちはモデルを使って、東南アジア原産種であるトッケイヤモリが足指の毛の角度を変えることで吸着力を強めた

    ヤモリ、足裏の吸着と解除のしくみ解明
  • 再評価される天才数学者 ミゾホオズキの花びら、模様の謎

    花弁に独特のパターンがあるミゾホオズキの一種ミムルス・ピクトゥス(Mimulus pictus)。(PHOTOGRAPH BY ANDRIA LO, NATIONAL GEOGRAPHIC) ミゾホオズキを研究する学者なら、花がこちらを見つめ返しているように感じることがある。この花は、サルの顔のようにも見えることから、英語圏では「モンキーフラワー」と呼ばれる。花の中央の斑点がある部分はまるで大きな口のようにも見え、蜜を目当てにやって来るハチには格好の目印だ。 「昆虫たちに『安全だからこっちへおいで』と呼びかける人懐っこい笑顔のようにも見えます」と話すのは、米カリフォルニア大学バークレー校の植物生物学者ベンジャミン・ブラックマン氏。斑点のある花びら(花弁)は、受粉を担ってくれる昆虫を惹きつけることで、子孫の繁栄に貢献しているわけだ。

    再評価される天才数学者 ミゾホオズキの花びら、模様の謎
  • 南極の島を50年ぶり調査、ペンギンが半減の可能性

    エレファント島西海岸のスティンカー岬にある営巣地へと戻るヒゲペンギン(Pygoscelis antarctica)。名前の由来は、トレードマークであるあごの下の黒い帯模様だ。(PHOTOGRAPH BY NOAH STRYCKER) 南極半島のすぐ北に、エレファント島という小さな島がある。その名の通り、ゾウの頭のような形をした島だ。氷に覆われ、猛烈な風が吹き、切り立った崖が多く、氷河もある。そんな環境にも負けず、大量のヒゲペンギン(Pygoscelis antarctica)が毎年、この島の海岸に巣を作る。 「彼らは小さな登山家のようです」と話すのは、米ニューヨーク州立大学ストーニーブルック校の大学院生で鳥類学を専攻するノア・ストリッカー氏だ。「90〜120メートルほど登ることもあります」 しかし、ストリッカー氏ら研究者が2020年1月、調査の一環として11日間にわたりヒゲペンギンの巣を数

    南極の島を50年ぶり調査、ペンギンが半減の可能性
  • 「死にゆく島」の自然が劇的に再生、思わぬ大成功

    ヤギとネズミによって大きく変えられたレドンダ島の自然はかつて再生しないと考えられていた。(PHOTOGRAPH BY ED MARSHALL, REDONDA RESTORATION PROGRAMME) カリブ海西インド諸島に位置するレドンダ島は、周囲を高い断崖に囲まれた小さな火山島だ。島を覆う草むらにはカツオドリやグンカンドリの巣が点在し、その主たちが何十羽も頭上を飛び交うなか、島の固有種であるアノールトカゲの仲間(Anolis nubilis)や体長3cmにも満たないヤモリが、近くの日陰をうろついている。レドンダグラウンドドラゴン(Pholidoscelis atratus)と呼ばれる、体長15センチの希少な黒いトカゲはもっと大胆だ。こちらが数秒間足を止めている間に、スニーカーの上を群れが横切って走っていく。(参考記事:「世界初、立って漕ぐ小舟で大西洋単独横断に成功」) 島の固有種の

    「死にゆく島」の自然が劇的に再生、思わぬ大成功
  • 戦中戦後の日本を米国人記者はこう見ていた

    生け花を習う女学生たち。花嫁修業の重要な一つと考えられていた。(KIYOSHI SAKAMOTO/National Geographic 1933年3月号「長い歴史をもつ若い国」より) たとえば戦前、1933年3月号に掲載された特集「長い歴史をもつ若い国(Japan, Child of the World’s Old Age)」はこんな具合だ。 「日人女性の和服には自然の趣が感じられる。乙女が美しい着物や髪飾りで着飾った姿には、感嘆の声を上げずにはいられない。しかし、詩人たちは女性を称賛する以上に、美しい景色や自然の造形美を詩に詠んできた。雲や霞、曙や夕暮れの輝きが生き生きと詠われる。西洋とは異なり、日の文学、美術、言語に、自然を擬人化した表現はめったに見られない。それでも、日人はあらゆる自然に何者かが宿って、美しい山々には神々がすむと考える」 ところが太平洋戦争が始まると、その内容

    戦中戦後の日本を米国人記者はこう見ていた
  • 「歩くサメ」実は9種もいた、異例の速さで進化

    レオパードエポーレットシャーク(学名Hemiscyllium michaeli)は、パプアニューギニア東部、ミルンベイのサンゴ礁で発見された、歩くサメの1種。(PHOTOGRAPH BY CONSERVATION INTERNATIONAL, MARK V. ERDMANN) サメは、何億年も前から世界の海を泳ぎ回っている。その間ほぼ変化していないものが多いなかで、ある奇妙なサメは進化を続け、なんと歩くことさえできるようになった。紹介しよう、「歩くサメ」Hemiscyllium属だ。 体長90センチほどのこのサメの仲間は、オーストラリア近海に生息し、その名のとおり胸びれと腹びれを足のように動かして歩く。海底ばかりでなく、干潮時には海面上に出たサンゴ礁の上を歩き回り、カニやエビ、小魚など見つかるものは何でも捕ってべる。(参考記事:「【動画】カレイは海底を器用に「歩く」と判明」) 「干潮の間

    「歩くサメ」実は9種もいた、異例の速さで進化
  • 探査機が太陽に接近、驚きの観測結果と深まる謎

    太陽に接近するNASAの太陽探査機「パーカー・ソーラー・プローブ」のイラスト。2018年に打ち上げられたこの探査機は、太陽に最も接近した人工物となった。(ILLUSTRATION BY NASA/JOHNS HOPKINS APL/STEVE GRIBBEN) 太陽は数十億年にわたり、コロナと呼ばれるエネルギーの渦の中に秘密を隠してきた。コロナは、磁気を帯びた100万℃のプラズマからなる太陽上空の大気層だ。想像を絶する高温で、ときおり猛威を振るうため、こんな場所に近づこうとする探査機は過去にはなかった。 だがこのほど、NASAの太陽探査機「パーカー・ソーラー・プローブ」が、太陽を周回しながら徐々に接近してゆく先例のないミッションを成功させた。12月4日付けの学術誌「Nature」に、その最初の観測結果を報告する4の論文が発表された。探査機はこれまで太陽に3回接近し、コロナを観測してきた。

    探査機が太陽に接近、驚きの観測結果と深まる謎
  • バスクってどんなところ? 独自の文化と歴史

    バスクの伝統の踊り手たち。1950年代のナショナル ジオグラフィック誌に掲載された。(PHOTOGRAPH BY JUSTIN LOCKE, NAT GEO IMAGE COLLECTION) スペイン北部のバスク自治州を旅すると、海岸の絶景や静かな農村の風景を楽しめる。そしてもちろん、バスクの人々にも出会えるだろう。その歴史は彼らの誇りだけではなく、抑圧と苦闘に満ちている。(参考記事:「10月にこそ訪れてみたい海外の旅先 厳選5カ所」) バスク民族は、古くからフランス南西部とスペイン北東部にまたがる地域に暮らしてきた。この辺りは他の地域からはバスクと呼ばれ、彼ら自身はエウスカル・エリア(Euskal Herria)と呼ぶ。「エウスカル」はバスク語を意味する。バスク語はフランス語ともスペイン語とも、それどころか他のどんな言語とも、言語学的にはっきりと異なる。現在ではバスク人のおよそ28%が

    バスクってどんなところ? 独自の文化と歴史
  • 謎の断層を発見、既存の海底ケーブルを流用で

    新たに発見された断層系は米国カリフォルニア州沿岸のモントレー湾内にある。(PHOTOGRAPH BY FRANS LANTING, NAT GEO IMAGE COLLECTIVE) 米カリフォルニア州モントレー湾の青く輝く海の底に、未知の断層群があることが明らかになった。 学術誌『サイエンス』に11月29日付けで発表された論文によると、この断層の正体は謎だらけ。断層の大きさも、形も、どのくらい活動的なのかもわからない。はっきりしているのは、地震についてよく調べられている地域でさえ、海底の断層地図は穴だらけということだ。これはたいへんな問題である。海底断層の位置がわからなければ、沿岸に住む人々は、自分がさらされている脅威がわからないからだ。 新たな研究は、この「穴」を埋めてくれる可能性がある。私たちが日々メールやツイートや動画を送るのに使っている光ファイバーケーブルを利用すればいいのだ。今

    謎の断層を発見、既存の海底ケーブルを流用で
  • 火星の酸素、春と夏に謎の急増、従来説覆す発見

    NASAの火星探査車「キュリオシティ」が、2015年にシャープ山のふもと付近で撮影した自撮り写真。キュリオシティは2012年から、一帯を探索しながら大気の測定値などのデータ収集を続けている。(PHOTOGRAPH COURTESY NASA, JPL-CALTECH/MSSS) 6年以上にわたり、火星の薄く冷たい空気を観測してきたNASAの探査車が、驚くべき発見をした。火星の大気には、科学者の予想以上に多くの酸素が含まれており、しかもその挙動に奇妙な点があるというのだ。 「また火星に騙されました!」。11月12日付けの学術誌「Journal of Geophysical Research: Planets」に、酸素の奇妙な挙動についての論文を発表した研究チームに所属する、米ミシガン大学の惑星科学者サシル・アトレイヤ氏はそう述べている。 論文によると、火星では、北半球の春と夏に酸素濃度が通常

    火星の酸素、春と夏に謎の急増、従来説覆す発見
  • 第2回 「あるはずないもの」がもたらした星形成での大きな発見

    しかし、坂井さんらの観測で、それらが実際にあると分かった。また、原始星の周りでそれらが反応し、なくなってしまったとしても、新たにそこで生成する仕組みがありうることも提唱できた。 その観測事実や再生成の仮説に対して、当初、他の研究者たちは決して好意的ではなかったそうだ。 「たとえば、地球からは同じ方向に見えるけれど手前にある別のものを見ているだけだろうとかいろいろ言われました。そこで、ほかの電波望遠鏡でも観測して、見えているものの温度がちょうど炭素鎖分子ができやすい温度と一致するだとか、ドップラー効果を確認して原始星の周りを回転しながら原始星方向へ落ちているようだと示したり、ひとつひとつ証拠を重ねていきました」 こういった論証に加えて、他の原始星周りでも炭素鎖分子を見つけたという報告もあったことから、批判的だった研究者たちも次第に理解を示すようになる。坂井さんも、一連の研究をまとめて博士論文

    第2回 「あるはずないもの」がもたらした星形成での大きな発見
  • 北極にプラスチックが集まっている、なぜ?

    グリーンランドの海氷コアサンプリングの際に採集されたプラスチックの微小な繊維と破片を、研究船クロンプリンス・ハーコン号の実験室の顕微鏡下で見たもの。(PHOTOGRAPH BY LAWRENCE HISLOP) ここは北極圏のグリーンランド海。ノルウェー極地研究所の研究者であるインゲボルグ・ハランガー氏は、氷の上でプラスチックを採取している。 私たちはグリーンランド北東の浅い海岸に固着した「定着氷」の上に立っている。見渡すかぎり続く白く平らな氷の上には、氷が解けてできた青い水たまりとクモの巣のようなひび割れがあちこちに見える。 ハランガー氏は、厚さ1メートルほどの氷にあけた穴をのぞき込み、氷の下の海水へホースを下ろす。調査チームのほかのメンバーはライフルを持って周辺をパトロールしている。ホッキョクグマが現れたら、近くの船に退避するためだ。ハランガー氏はポンプのスイッチを入れ、海水をろ過しは

    北極にプラスチックが集まっている、なぜ?
  • 星間物質は3万度超、ボイジャー2号が初の直接観測

    太陽圏の外に出たNASAのボイジャー1号と2号の位置を示したイラスト。太陽圏と星間空間の境界面である「ヘリオポーズ」は、冥王星の軌道を越えたはるか先にある。(ILLUSTRATION BY NASA/JPL-CALTECH) 2018年11月、地球から遠く離れた宇宙の暗闇で、NASAの宇宙探査機ボイジャー2号が探査の大きな節目を迎えた。私たちの太陽圏を脱して、星間空間に到達したのだ。太陽圏の外に出た探査機は、ボイジャー1号に続いて2機目となる。 その1周年を目前に控えた11月4日、学術誌「Nature Astronomy」に5の論文が掲載された。これは、太陽圏と星間空間の境界付近のプラズマを直接観測した初めての報告だ。プラズマは電気を帯びた粒子で、太陽風はその流れである。また、1977年に打ち上げられたボイジャー2号は、いずれも巨大な氷の惑星である天王星と海王星に接近した唯一の探査機でも

    星間物質は3万度超、ボイジャー2号が初の直接観測
  • ブラックホールが中性子星を食らう瞬間、初観測か

    中性子星をのみ込むブラックホールの想像図。中性子星はブラックホールの周囲を回りながら、ブラックホールの強大な重力によって粉々に砕かれる。これは潮汐破壊現象と呼ばれる。(ILLUSTRATION BY DANA BERRY, NASA) およそ9億年前、あるブラックホールが、宇宙全体に反響するほど大きなげっぷをした。そして8月14日、このときに引き起こされた時空のさざ波が地球を通り過ぎた。これはかつて観測されたことのないタイプの衝突の証拠であり、宇宙の仕組みについて新たな知見をもたらしてくれる可能性がある。 今回観測された現象は「S190814bv」と名付けられており、ブラックホールと中性子星の合体によって引き起こされたと見られている。ブラックホールと中性子星は、どちらも星が爆発した後に残される超高密度の天体だ。ブラックホールと中性子星が連星になることは以前より予想されていたが、さまざまな望

    ブラックホールが中性子星を食らう瞬間、初観測か
  • 「琵琶湖級」のマグマだまりを発見か、ルーマニア

    ルーマニアのスフンタ・アナ湖は、シオマドゥル火山のクレーターの中にある。シオマドゥル火山が最後に噴火したのは約3万年も前のことだが、科学者たちは今、この火山の地下数キロのところで何が起きているかを明らかにしようとしている。(PHOTOGRAPH BY KÓSA ISTVÁN) ルーマニアの緑豊かな丘に抱かれたスフンタ・アナ湖は、シオマドゥル火山の古い噴火口の中にある。この火山が最後に噴火したのは約3万年も前のこと。長らく活動していないことから、多くの科学者は、シオマドゥル火山が再び噴火することはないだろうと考えていた。 だが最近の調査により、この穏やかな風景の地下数10キロメートルには、驚くべき量のマグマが存在する可能性が指摘された。6月19日付けで地球・惑星科学の学術誌「Earth and Planetary Science Letters」に掲載された論文によると、その量は20~58立

    「琵琶湖級」のマグマだまりを発見か、ルーマニア
  • 「アフリカ以外で最古の現生人類発見」に異論百出

    これら2つの化石は、わずか数センチしか離れていない場所で発見された。しかし、両者の年代には大きな開きがある。ネアンデルタール人(左)の方は17万年前、現生人類は21万年前と測定されている。(COMPOSITE IMAGE COURTESY OF KATERINA HARVATI, EBERHARD KARLS UNIVERSITY OF TÜBINGEN) 先日、ギリシャ南部の洞窟で見つかった頭骨が、21万年以上前の現生人類(ホモ・サピエンス)のものであるとする論文が発表されて話題になった。アフリカ大陸以外で発見されたものとしては、最古の骨だ。この論文は7月10日付で学術誌「ネイチャー」に掲載された。 これがもし確実なら、現代人と解剖学的に同じ人々が、最初にアフリカを出た経緯を解明する手がかりになるだろう。しかし、新たな証拠の信頼性に疑問を持つ専門家もいる。 「この頭骨がサピエンスの系統に

    「アフリカ以外で最古の現生人類発見」に異論百出
  • 世界最大の火山が覆る、日本東方沖の「タム山塊」

    かつて、米国ハワイ州にある面積5200平方キロメートルのマウナロア山は世界最大の火山と言われていた。しかし2013年に発表された論文で、日の東の海底にマウナロアをはるかにしのぐ、面積約30万平方キロメートルという世界最大どころか太陽系最大級の火山があると報告された。(参考記事:「太平洋の海底で世界最大の火山を発見か」) ところが、その論文の著者がタム山塊を再び調査したところ、どうもこれは単一の火山ではないようだという結論に達した。最新の論文は、7月8日付で科学誌「Nature Geoscience」に発表された。 「大変素晴らしい。科学とは、来こうであるべきです」。米オレゴン州にある米海洋大気局(NOAA)太平洋海洋環境研究所の海底地質学者ビル・チャドウィック氏は言う。「証拠が指し示す方向へ行ってみることです。たとえその証拠が、これまで自分の信じていたことと矛盾するとしても」。なお、氏

    世界最大の火山が覆る、日本東方沖の「タム山塊」
  • 地球似の系外惑星を2つ発見、生命存在の可能性

    ティーガーデン星のイラスト。約12光年先にある、とても光の弱い赤色矮星だ。年老いた暗い星だが、天文学者らによると、「ハビタブルゾーン(生命居住可能領域)」と呼ばれる範囲を2つの惑星が周回しているという。(ILLUSTRATION BY WALT FEIMER, NASA) 地球からわずか12光年しか離れていない小さな年老いた星の周りで、地球サイズの岩石惑星を2つ発見したと、天文学者のチームが6月12日付けで学術誌「Astronomy & Astrophysics」に発表した。いずれも液体の水が存在してもおかしくない軌道上にあるという。(参考記事:「隣の恒星に新たな惑星発見か、スーパーアース級」) 主星である恒星はティーガーデン星と呼ばれ、少なくとも80億歳だと科学者たちは推定している。太陽の2倍近くの年齢だ。したがって、その周囲を回る惑星もおそらく非常に古く、私たちが知るような生命が進化す

    地球似の系外惑星を2つ発見、生命存在の可能性
  • 地球にない「熱い氷」初めて構造をとらえた

    イオン氷を形成させる様子を描いたイメージ図。ダイヤモンドの表面に照射した強力なレーザー光線が衝撃波を発生させ、この衝撃波がサンプルの水中を伝わりながら水を圧縮・加熱する。(ILLUSTRATION BY MILLOT, COPPARI, HAMEL, KRAUSS (LLNL)) 南極の海から家庭の冷凍庫まで、地球上にある氷はほぼ同じタイプだが、遠く離れた惑星では極端な温度と圧力によって、奇妙で多様な氷が形成されている。 研究者はこのほど、新しい種類と見られる氷をX線でとらえることに成功した。「超イオン氷」という導電性の高い氷だ。5月8日付けで学術誌『ネイチャー』に発表された論文によると、この氷は、太陽の表面温度の半分ほどの高温と、100万~400万気圧という高圧下で存在する。 「数千度という温度ですが、間違いなくこれは氷の話です」と、研究チームを率いた米ローレンス・リバモア国立研究所の

    地球にない「熱い氷」初めて構造をとらえた
  • 世界を20分超駆け巡った謎の地震、驚きの調査報告

    2018年5月以来、マヨット島付近で群発地震が発生していた。写真は、マヨット島すぐ東にあるシシウア・ムブジ島。この島の北東に、群発地震の震源地と新しい海底火山があることが、最新の研究で明らかになった。(PHOTOGRAPH BY HEMIS / ALAMY) 2018年5月10日、アフリカ大陸とマダガスカルに挟まれたフランス領マヨット島を群発地震が襲った。そのほとんどは小さかったが、5月15日には島がかつて経験したことのないマグニチュード5.8の地震が発生した。 群発地震はいまもなお続いている。その隙間を縫うように、2018年11月11日、奇妙な地震が世界を駆け巡り、1万7000キロ以上離れた地震計にも記録された。にもかかわらず、周期があまりに長かったため、揺れを感じた人間は誰もいなかった。(参考記事:「謎の地震が世界を駆け巡る、20分超継続、原因不明」) この不思議な現象に科学者たちは困

    世界を20分超駆け巡った謎の地震、驚きの調査報告