(16)はけ口 欲望渦巻く仮想空間 平日昼下がりの東京・秋葉原。アダルト向けのゲームソフト販売店は、品定めをする若い男性で客足が絶えない。商品のタイトルには「少女」「監禁」「鬼畜」などの文字が躍る。「犯人はあなた……」と誘いかけるソフトもあった。何人の少女を誘拐して暴行できるかに挑戦するゲームだという。 こうした店は、県内などにも次第に進出してきている。巨大な市場が存在するからだ。自主審査機関「コンピュータソフトウェア倫理機構(ソフ倫)」(東京都)によると、美少女アニメゲームの売上高は、インターネット取引の普及もあり、2005年度は約339億円に上った。 ソフ倫は、加盟業者に「幼女」などの言葉を作品内などで使うことを制限し、小学生としか見えないキャラクターも禁じている。だが、あくまでも自主規制で、少女の実写ポルノでもない限り、法的に取り締まるのは難しい。 個人が作成して小売店に持ち込む「同