タグ

書評に関するknighthaltのブックマーク (9)

  • 日陰者には怖い小説 ぼくは落ち着きがない - 二十一世紀日陰者小説(移転跡地)

    タイトルが良い。思春期特有の焦燥感だとか、反発感だとかじゃなくて、「落ち着きがない」。やるべきことはたくさんあるし、やりたいこともそこそこあるのに、どちらもぜんぜん手につかない。いつもそわそわしながら結局椅子から立ち上がることはない。死への欲動、タナトスというのは言い過ぎかもしれないけれど、無勉で迎えた試験前日に、「もうどうにでもなれ!」と自暴自棄のままベッドに潜り込むときに感じる背徳感と妙な恍惚感、あの感覚。落ち着きがない自分を楽しむというか、それ自体が青春なのだ。 「頼子ってクラスでは浮いてるっぽいけど、それは関係ないの?」 「今回は、ないんじゃない」クラスで浮いてるっぽいのは、図書部では頼子に限らない。 ここが、この小説で一番すごい部分だ。「文芸部」や「漫研」に入っている高校生は、たとえ「オタク」とまでは行かなくても、「クラスで浮いてる」存在である。それは誰でも知ってる。大前提だ。で

    日陰者には怖い小説 ぼくは落ち着きがない - 二十一世紀日陰者小説(移転跡地)
  • [書評]リトル・ピープルの時代(宇野常寛): 極東ブログ

    「リトル・ピープルの時代」(参照)で宇野常寛が展望する現在世界の見取り図は、理解しやすい簡素な構図で出来ている。 1948年にジョージ・オーウェルが著した「1984」(参照)の「ビッグ・ブラザーの世界」は、2009/2010年に村上春樹が「1Q84」(参照)で描いた「リトル・ピープルの時代」に変貌したということだ。では、ビッグ・ブラザーとはなにか。リトル・ピープルとはなにか。 ビッグ・ブラザー(偉大なる兄弟)は、オーウェルの脳裏ではスターリンだった。有田芳生氏の名前の由来となった「ヨシフ・スターリン(Joseph Stalin)」である。同志スターリンとも呼ばれたものだった。その他に毛沢東もビッグ・ブラザーであり、金正日もそうだ。カダフィーもそうだと言ってよい。大衆の前に写真で大きく掲げらる。全体主義国家の独裁者と理解されることが多い。 だが独裁的な国家の内側では慈父として信奉される。ある

  • カッシアの物語 - 情報考学 Passion For The Future

    ・カッシアの物語 ディズニー映画化が決まっているのでトワイライトやハリーポッター的な大ブームを起こすかも。 娯楽性と哲学の両方があってたいへんおもしろいSFファンタジー。 地球温暖化で一度滅びた人類は、同じ過ちを繰り返さないように、すべてをコンピュータと官僚機構が決定する完璧な管理社会をつくりあげている。人々は人生のすべてを決められた通りに生きる代わりに、予期せぬ不幸、病気や事故はなくなった。この世界では人は定められた日に生まれて、定められた相手と結婚し、定められた職業に就いて、やがて子を生み、そして80歳の誕生日に死んでいくのだ。あらゆる行動は監視され過度な自由意志と一切の私有は法律で禁じられている。 決められた法律、役人の命令には絶対に従わねばならない。公共の場所を走ってはいけない。紙に絵や文字を書くことさえ禁じられている。違反行動を繰り返すものは逸脱者、異常者に分類され、重労働を割

  • naichiさんの書評 不死細胞ヒーラ  ヘンリエッタ・ラックスの永遠なる人生【本が好き!】

    ヘンリエッタ・ラックス、1951年に子宮頚癌で亡くなった黒人女性。その名前を耳にしても、知っているものは数少ない。しかし、彼女の細胞は、科学者の間では知らぬ者がいないほどの世界一有名な細胞である。 ヘンリエッタ・ラックス、1951年に子宮頚癌で亡くなった黒人女性である。その名前を耳にしても、彼女のことを知っているものは数少ない。しかし、ヒーラ細胞と呼ばれる彼女の細胞は、科学者の間では知らぬ者がいないほどの、世界一有名な細胞である。 彼女の身体から採取された癌細胞は、医学界に大きなインパクトを与えた。それまでの数十年間、科学者たちはヒト細胞を培養化で生き続けさせようと奮闘してきたが、一度として成功したためしはなかったのだ。しかし、ヘンリエッタ・ラックスの細胞は、24時間ごとに自らの完全な複製を生み出し、とどまることがなかった。かくしてヒーラ細胞は、世界で初めて研究室内で培養された不死のヒト細

    naichiさんの書評 不死細胞ヒーラ  ヘンリエッタ・ラックスの永遠なる人生【本が好き!】
  • 安藤健二『パチンコがアニメだらけになった理由(わけ)』 - 紙屋研究所

    パチンコ屋の前を通り過ぎると確かにやたらアニメとのタイアップが目に入り、気になっていた。だけど一番気になり出したのは、やっぱりテレビCMでこのタイアップが激増したことだ。 参考:ヲチモノ- アニメのパチンコ・スロットがどれだけあるのか集めてみた http://watchmonoblog.blog71.fc2.com/blog-entry-479.html ただし、それはアニメに限らない。「加山雄三」であったり「ウルトラセブン」であったり。 この現象に注目した最初はやはり「冬のソナタ」とのタイアップだった。*1パチンコという、サラ金と似たようなダークイメージのものに、こんなメジャーな作品がよくタイアップを許したものだという驚愕を覚えたし、「はあー、すると中高年のオバサンたちがずいぶんパチンコにハマっているわけね」という、そこから「読み取れる」情報があったからだ。 いま、「冬のソナタ」というパ

    安藤健二『パチンコがアニメだらけになった理由(わけ)』 - 紙屋研究所
  • iPhoneとツイッターで会社は儲かる(山本敏行著)[国内初書評] | TechWave(テックウェーブ)

    1990年代初頭から記者としてまた起業家としてITスタートアップ業界のハードウェアからソフトウェアの事業創出に関わる。シリコンバレーやEU等でのスタートアップを経験。日ではネットエイジ等に所属、大手企業の新規事業創出に協力。ブログやSNSLINEなどの誕生から普及成長までを最前線で見てきた生き字引として注目される。通信キャリアのニュースポータルの創業デスクとして数億PV事業に。世界最大IT系メディア(スペイン)の元日編集長、World Innovation Lab(WiL)などを経て、現在、スタートアップ支援側の取り組みに注力中。 「iPhoneとツイッターで会社は儲かる」(株式会社EC studio代表取締役 山敏行氏 著) とてもシンプルでインパクトのあるタイトルの書籍ですね。発売前(2月23日発売)ではありますが、拝読させて頂く機会があったので、書評としてまとめさせていただき

    iPhoneとツイッターで会社は儲かる(山本敏行著)[国内初書評] | TechWave(テックウェーブ)
  • この10年の本ベスト10 : 池田信夫 blog

    2009年12月13日01:28 カテゴリ この10年のベスト10 雑誌には「今年のベスト10」が載る季節になったが、ここでは範囲を広げて2000~09年の10年間のベスト10を選んでみた。私の週刊ダイヤモンドの書評も、まる10年になった。来春には「経済書のブックガイド」を出す予定。原書を除いてリストアップすると、クリステンセン『イノベーションのジレンマ』 コルナイ『コルナイ・ヤーノシュ自伝』 ネグリ&ハート『帝国』 グライフ『比較歴史制度分析』 タレブ『ブラック・スワン』 アカロフ&シラー『アニマルスピリット』 デリダ『マルクスの亡霊たち』 中山信弘『著作権法』 レッシグ『コモンズ』 アンダーソン『ロングテール』1は今や古典になったが、これを日で世に出したのは私の書評だった、と訳者に感謝された。2は社会主義という壮大な悲劇を経済学者が分析した感動的な。3も9・11以後の状況を語る

    この10年の本ベスト10 : 池田信夫 blog
  • 今日もやられやく - FC2 BLOG パスワード認証

    閲覧には管理人が設定したパスワードが必要です。※cookieを有効にしてください。 一度cookieに登録すると次回ログインフォームが省略されます。

    knighthalt
    knighthalt 2009/11/08
    斎藤環は頼まれるまでもなく読んでるでしょ。戯言のころから何度も西尾維新に言及してるし。
  • [書評]命の値段が高すぎる! - 医療の貧困(永田宏): 極東ブログ

    倫理的に考えれば命に値段が付くわけもないのだから当然、書名の「命の値段が高すぎる! - 医療の貧困」(参照)は比喩である。実際はというと、後期高齢者医療制度にかかる費用が莫大で日は高齢者医療を維持できるのだろうかという問題だ。 書の趣旨にかかわらず、この問題は非常に深刻でこれからの政治に大きな影を投げかけるはずだった。 高齢者医療費が高すぎて、もはや国民には払えない。高齢者も現役世代も、これ以上の負担には耐えられそうにない。だからいって、このままじっとしていては何も解決しない。 ではいったいどうすればいいのか。 いくつかの選択肢がすでに用意されている。(中略) しかしその前に、医療制度の「抜的解決」はありえないことを理解しておいていただきたい。 どの政党も医療制度の「抜的解決」を訴えている。ところが中身はお粗末なものばかりで、具体的な解決案はほとんど示されていない。国民は待てど暮ら

  • 1