12日に行われた函館スプリントSのゴール前、後続を突き放すナムラクレアを見て、努力が報われて良かったなと、しみじみ思った。浜中俊騎手(33)=栗東・フリー=が、50キロの斤量で競馬に乗るために、過酷な減量をしたことが分かっていたからだ。 「報われて良かったです。絶対勝たないといけないと思っていましたから」。レースから1時間後、お祝いの電話をかけると、何よりも責任を果たせたことを喜んでいた。減量したのは、まず負けないと思っていたからだが、1週前の安田記念で騎乗したソウルラッシュの脚を余して13着に負けた反省から、強い気持ちで臨んでいた。ましてや減量を失敗するなど、あってはならないことだった。 普段の体重が51.5キロで、50キロに乗るのは14年ぶり。50キロといっても、鞍など馬具の分も減らさないといけない。函館入りしてからは一切、外食することなく、厳しい食事制限を課し、レース3日前から毎日サ