結婚相手を積極的に探す「婚活」を政府が推進することは、少子化を解決する切り札になるのか。自身の体験から「婚活」の研究を重ねている東京都立大学大学院の高橋勅徳准教授に、問いをぶつけてみた。 ――婚活を始めたのは、なぜですか。 10年がかりの研究プロジェクトが終了した43歳のころ、結婚を考え始めました。たまたま、大手婚活総合サービス企業に勤めていた卒業生から、「先生ならすぐに結婚できますよ」と言われたのです。「公立大学の准教授で高年収。超優良物件ですよ」と。 企業家研究に携わっている私は、「自分が婚活サービスの商品になってみるのも面白いかな」と思いました。ただ、当時は完全にネタ話で、彼の勤めている企業で婚活をすれば、すぐに結婚が決まると思っていました。女性に求める条件が高いということもありませんでしたから。 ――ところが結婚に至らず、ひどい目にあってしまいます。 それを友人の研究者に飲み会でネ