ブックマーク / courrier.jp (19)

  • 白人女性に体を売るケニアの「ビーチ・ボーイズ」たち…豊かな生活を夢見て人身売買の被害に | 南アフリカ紙が実態を報じる

    アフリカ東部ケニアのビーチでは、少年たちがヨーロッパから来た年上の女性たちに「性的サービス」を売っている。しばしば彼らは豊かな生活を夢見て、女性たちに連れられてヨーロッパへと渡るが、到着するや否や売春を余儀なくされている。南ア紙がケニアとヨーロッパの間でおこなわれている「性的人身売買の闇」を報じた。 インド洋に臨むケニアのモンバサ港周辺の海水浴場は、セックスツーリズム(買春ツアー)の中心地として知られている。そこでは、安物の宝石やココナッツミルクを売る「ビーチ・ボーイズ」と呼ばれる少年たちが働いており、その多くがヨーロッパから来た年上の女性たちに性的サービスを提供している。この女性たちの中には、彼らをヨーロッパへと連れて行く者までいる。 「だが、出国するや否や、少年たちは不安定な立場に置かれ、搾取され、体を売ることを強要される」とアフリカメディアの「コンティネント」紙は言う。 同紙は23歳

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  • 「ハンセン病」にかかった野生のチンパンジー が初めて確認される | 皮膚にブツブツ、一部体の変形も

    ハンセン病は「治る病気」になったが… 野生のチンパンジーの集団の中で、初めてハンセン病が確認された。発見されたのは西アフリカの2つの地域。人間が発症した場合と同じように、発症したチンパンジーは顔などの皮膚にブツブツができている。ただ、この菌株は人間の間で広まったものとは異なる「珍しい種」だと専門家らは述べている。 感染の原因は今のところ解明されていないが、人間から感染した可能性もゼロではないようだ。 ただし、コートジボワール共和国で確認されたハンセン病のチンパンジーに関しては、彼らが人間の居住地から離れて暮らしていることから「他の動物種から感染した可能性が高い」。 感染経路には、ダニや水中に生息するバクテリアなどの環境源の可能性もあり、研究者らはこれまで見積もっていた数より多くの野生動物の間でハンセン病が蔓延していると見込んでいる。

    「ハンセン病」にかかった野生のチンパンジー が初めて確認される | 皮膚にブツブツ、一部体の変形も
    kodai795
    kodai795 2021/10/17
  • 残酷な内戦下のティグレに潜入取材─エチオピア軍の負傷兵や遺体が捨てられている | 州都を奪還し、勢いを増すティグレの軍──「この“異常な戦争”は間違いだった」

    エチオピア北部のティグレでは、昨年11月からエチオピア政府軍と地元の反政府勢力の間で内戦が続き、虐殺や性暴力、飢饉によって危機的な状況にある。これまで通信の遮断で情報がなかなか伝わってこなかったが、米紙「ニューヨーク・タイムズ」の記者が6月に同地に潜入し、州都奪還の様子などを報じている。 勢いを増すティグレ防衛軍 ティグレの兵士たちは空の煙を指差し、興奮していた。数分前に上空を通過したエチオピア軍の貨物機にミサイルが命中したのだ。 煙は炎に変わり、機体は真っ二つに割れて地上に落下していった。ティグレの兵士たちにとって、それは一つのサインだった。 「もうすぐ我々は勝利する」。自動小銃のAK-47を肩にかけた20歳のアゼブ・デサルグネはそう言った。

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  • #136 「毛沢東の長男はチャーハンを作っていて爆死」…中国共産党が“修正”したい不都合な史実 | 中国ニュース拾い読み 

    7月23日の中国共産党結党100周年(奇しくも東京五輪開会式の日)を前に、中国政府は祝祭ムードの演出に総力を結集している。「中華民族の偉大な復興」を掲げる習近平政権は、不都合な歴史の「修正」にも余念がない。 表舞台から消えた毛沢東の息子たち 中国の人文・社会科学分野におけるナショナルアカデミー、中国社会科学院(CASS)に2019年1月、習近平国家主席肝いりの「中国歴史研究院」が新設された。 中国政府が中国史研究・調査の最高機関に位置付けている機関で、歴史研究の“指導”や、新たな歴史研究計画の策定、主要な国家プロジェクトの監修などが主な責務だ。 既存の研究支援や新たな視点の提示というよりは、中国共産党史観を広め、逆に党にとって望ましくない研究成果や史実を“正しく指導”することに重きを置いているようだ。

    #136 「毛沢東の長男はチャーハンを作っていて爆死」…中国共産党が“修正”したい不都合な史実 | 中国ニュース拾い読み 
  • アウシュビッツで“死の天使”メンゲレに「四足歩行の犬」にされたユダヤ人少年 | それも人体実験だったのか

    17年前に発見された衝撃の証言録 「メンゲレの犬」──これはイスラエルにあるホロコーストとユダヤ人の抵抗の歴史博物館「ゲットー・ファイターズ・ハウス」のアーカイブで、17年前に発見された衝撃的な証言録のタイトルだ。 その15ページにわたるポーランド語の記録には、まるでハリウッド映画さながらのストーリーが綴られている。記録の主人公は、ユダヤ人少年のオットー。彼はアウシュビッツで攻撃犬として振る舞うことを強制され、最終的には、物の犬ウィリーとの友情のおかげで命を救われたのだった。 文化研究で修士号取得を目指すタミー・バー・ジョセフは、ホロコーストにおける犬の役割──犬はユダヤ人迫害のために利用されることもあれば、ユダヤ人の命を救うこともあった──を独自に研究するなかで、この証言録を偶然見つけた。 「長い間、この物語にどう接するべきかわかりませんでした。誇張された作り話で、現実離れしているよう

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  • フランス人翻訳家が語る「三島由紀夫を翻訳し直すということ」 | 「完璧」な文章は翻訳しても「完璧」であり続ける

    フランスで高い評価を受ける三島由紀夫だが、彼の『仮面の告白』の仏訳が、ドミニク・パルメによって刷新されることとなった。なぜいま三島の新訳が求められているのか、日文学の翻訳家で小説家でもあるコリーヌ・アトランに、その背景や意義を聞いた。 翻訳家のコリーヌ・アトランは、20年近くアジアで生活し、60以上もの日語作品を翻訳してきた。 翻訳家として、偉大な「渡し守」である彼女は、小説家・エッセイストでもあり、2018年にはアルバン・ミシェルより『京都の秋(Un automne à Kyoto)』を刊行、現在は9月にフォリオ社から出版する『朦朧礼讃(Petit éloge des brumes)』を準備中だ。 今回、彼女は三島由紀夫『仮面の告白』の新訳について、そして彼女の目には綱渡り形式と映る翻訳という芸当について、語ってくれた。 「英語からの翻訳」から「原典からの翻訳」に至った経緯 ──三島

    フランス人翻訳家が語る「三島由紀夫を翻訳し直すということ」 | 「完璧」な文章は翻訳しても「完璧」であり続ける
  • トマ・ピケティ「新型コロナの危機は重大だが、社会変革のきっかけに」 | 映画版『21世紀の資本』映画を通して伝えたいこと

    世界全体で売上部数250万部を超えた異例の経済書『21世紀の資』が映画となって3月20日から日で公開される。原作者のトマ・ピケティが映画公開に先立ってパリで催された試写会・トークイベントに登場し、新型コロナウイルスや中国における検閲、米国の政治状況について語った。 分厚いを読まない人にも格差について知ってほしい 行列に並んで店に入ったものの、買いたかった商品は棚にない。マスクや消毒用アルコール、トイレットペーパーのことではない。店の棚はほぼ空っぽ。べられそうにない悪臭のする肉などが売られているだけだ──。 映画版『21世紀の資』は、共産主義体制が崩壊した東側諸国のそんな悲惨な光景から始まる。原作者のトマ・ピケティは学生時代に、そんな東側諸国を旅して、内側からその惨状を見たと映画で語る。 「共産主義の欺瞞が白日のもとに晒され、資主義が支持されることになりました。ただ、問題はそれが

    トマ・ピケティ「新型コロナの危機は重大だが、社会変革のきっかけに」 | 映画版『21世紀の資本』映画を通して伝えたいこと
  • 性的虐待と暴力の果てに、10代の3姉妹は決意した─「父親を殺そう」 | ロシアを揺るがす悲痛な殺人事件

    今、ロシアで大きく報道されている事件がある。モスクワである男が殺された。遺体には40ヵ所以上の刺し傷が見つかった。 その犯人として逮捕されたのが、被害者の実の娘たちの3姉妹。全員10代だ。この事実だけでも衝撃的だが、大きな議論を呼ぶことになったのはその犯行動機。 娘たちはこう話した。「父親からの虐待から逃れるためだった」──。 娘たちは決意した。「父親を殺そう」 【殺人事件】 2018年7月27日の晩、モスクワ市内にあるアパートの階段の踊り場で中年男性の他殺体が発見された。殺されたのはミハイル・ハチャトリアン(57)。頭や胸を約40ヵ所も刺されていた。翌日、殺人容疑で逮捕されたのは被害者の3人の娘、クリスティーナ(19)、アンジェリーナ(18)、マリア(17)だった。 3人はすぐに容疑を認めたが、この父殺しの背景には壮絶な家庭内暴力と性的虐待の事実があった。 【事件の詳細】 警察の捜査と姉

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  • スーダン「市民革命」の象徴は22歳女子大生アラ・サッラー | ツイッターにアップされた写真で一躍歴史的アイコンに

    スーダン「市民革命」のアイコン 2019年4月8日、スーダン共和国の首都ハルツームで撮られ、ツイッターにアップされたある写真が世界中で注目されている。 白いトーブに身を包み、金色の大きな耳飾りをつけた若い女性が、乗用車のルーフパネル上に立ち、右手を挙げ、人差し指で天を指している。 この女性の名はアラ・サッラー、ハルツームで建築学を学ぶ22歳の大学生だ。 彼女をスマホのカメラで撮りアップしたのも、ラナ・H・ハロウンという地元の若い女性だ。 Answering the question of (how you feel now?) pic.twitter.com/3Sh5fN8b1n — Lana H. Haroun (@lana_hago) 2019年4月10日 ハロウンがアップしたこの写真によって、サッラーは一夜にして反軍事独裁政権運動のアイコンになった。デモは2018年12月よりパンの値

    スーダン「市民革命」の象徴は22歳女子大生アラ・サッラー | ツイッターにアップされた写真で一躍歴史的アイコンに
  • ダボス会議の「偽善」を指摘したオランダ人歴史学者に注目 | 「税金逃れの話以外は全部たわ言」

    2019年のダボス会議が終わってから、さらに注目を集めている参加者がいる。オランダ人の歴史学者ルトガー・ブレグマンだ。日でもTEDトークや著書『隷属なき道』などを通してベーシックインカム論者として知られている。 彼がパネリストとして参加したディスカッション「不平等の代償」のダイジェスト動画(NOW THIS NEWS)は現在、800万回近く再生されている。 なぜそんなに注目されているのか。全訳でお届けする──。 税金逃れを逃すな ルトガー・ブレグマン(歴史学者):ダボスには初参加です。しかしこれはどうしたもんかなっていうのが正直なところです。 だって、1500機ものプライベートジェットがここに飛んできて、われわれがいかにこの惑星をぶち壊しているかというデービッド・アッテンボロー卿の話を聴きにきてるわけです。 で、みんなが「参加」とか「正義」とか「平等」とか「透明性」って言葉でしゃべってる

    ダボス会議の「偽善」を指摘したオランダ人歴史学者に注目 | 「税金逃れの話以外は全部たわ言」
  • 「俺は80年前に早稲田大学で勧誘され、中国共産党のスパイになった」 | 100歳の台湾人革命家、壮絶人生を語る

    1940年・東京──俺はマルクスボーイ 俺は日に来てから、カール・マルクスとフリードリヒ・エンゲルスの共著『共産党宣言』を手始めに、同じマルクスの『資論』『経済学批判』、エンゲルスの『空想より科学へ』、矢内原忠雄の『帝国主義下の台湾』、小林多喜二の『蟹工船』といった社会主義のバイブルともいうべきを、手当たり次第に読みふけった。左傾化したインテリ学生は当時、「マルクスボーイ」「エンゲルスガール」と呼ばれていてね。 親父や蒋渭水(日統治時代の台湾人医師で台湾民族運動指導者。台湾文化協会と台湾民衆党を創設)の影響で日台湾植民地統治に疑問を感じていた俺だが、そうでなくともこれらの左翼は当時、硬派の大学生が一度は必ず目を通すファッションのようなものだったと言えよう。 とはいえ戦前、『共産党宣言』や『蟹工船』は禁書扱いだったから、俺たちは密かにヤ

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  • これからの「左翼」の話をしよう──米仏リベラル論客が徹底討論 | 「アイデンティティ主義の左翼は、責任を放棄している」

    アメリカの著述家で、コロンビア大学の教授であるマーク・リラの新著『リベラル再生宣言』(日では2018年10月刊行)が、フランスでも話題を呼んでいる。同書でリラは、アメリカ政治的進歩主義を手厳しく批判。今日のアメリカ左翼は、マイノリティのための文化的闘争に拘泥してしまっていると嘆く。 一方のエリック・ファサンは、フランスの著名な社会学者で、パリ第8大学(ヴァンセンヌ・サン=ドニ大学)のジェンダー研究部門の共同代表を務める。『ポピュリスム 大いなるルサンチマン』(2017年刊、未邦訳)、『左翼 幻滅の未来』(2014年刊、未邦訳)などの著書で知られる。 リラとファサンはかつて、共にニューヨーク大学で教鞭を執っていたこともあり、1990年代から互いに面識がある。そして2人とも、左派を自認している。ところが、急進派左翼が繰り広げている「マイノリティ闘争」や「アイデンティティ闘争」をめぐって、2

    これからの「左翼」の話をしよう──米仏リベラル論客が徹底討論 | 「アイデンティティ主義の左翼は、責任を放棄している」
    kodai795
    kodai795 2019/01/03
    良記事。ただ有料記事なのが残念。
  • #21 サウジだけじゃない、習近平を公然批判して「消えた」中国の若者たち | 中国ニュース拾い読み

    政権批判を展開していたサウジアラビア人記者がトルコで「消された」事件は今も波紋を広げているが、中国では11月、習近平政権批判の自撮り“遺言”動画を投稿した2人の青年がこつ然と姿を消した。中国では今年、SNSを使った若者による政権批判事件が相次いでおり、「専制の終わりの始まりだ」と指摘する声も出ている。 中国人の命はゴミほどの価値しかない 米政府の海外向け公共放送局「ボイス・オブ・アメリカ(VOA)」は11月12日、23歳の中国人青年、張盼成が自撮りした動画メッセージを伝えた。北京大学内の湖畔に佇む張が8分12秒の動画で淡々と語ったのは、以下の内容だ。 「今夜は僕の最後の勤務シフトだ。短い動画を撮りたいと思う。僕は、面識がないものの僕の心に深く根ざしている人たちを応援する。僕はごく普通の中国人で、僕にだって夢が、理想が、自尊心がある。また誰にも奪うことのできない権利を持っている。 全体主義体

    #21 サウジだけじゃない、習近平を公然批判して「消えた」中国の若者たち | 中国ニュース拾い読み
    kodai795
    kodai795 2018/11/26
    政治警察に捕まる前に漢詩を残す中国の民主化烈士、かっこよすぎるだろ。
  • なぜ日本のメディアは取り上げない? 全米で話題騒然の小説『パチンコ』 | クーリエ・ジャポン

    米国で話題を集めている小説がある。タイトルは『pachinko』、そう、日でお馴染みのあのパチンコである。 著者は米国在住の韓国アメリカ人、イ・ミンジン氏。第二次世界大戦の前から1980年代にかけての日を舞台に四世代の韓国系の家族を描いている。なぜか日では取り上げられないこの小説の著者イ氏に米国「ニューヨーク・タイムズ」紙が日の新大久保でインタビューした。 日のなかでも雑多な雰囲気で、多言語の飛び交う街として知られる東京・新大久保。 韓国系の人々が多く住むこの街には、近年さまざまな国から移住者がやってくる。韓国系の肉料理店だけでなく、ハラール・フード(イスラム法で許された材)を扱う料理店など、アジア諸外国の店舗が軒を連ねる新大久保は、民族・文化的に均質とされる日では異質の街なみを形成している。 そんな新大久保は、小説家Min Jin Lee(イ・ミンジン)氏と会うのにぴった

    なぜ日本のメディアは取り上げない? 全米で話題騒然の小説『パチンコ』 | クーリエ・ジャポン
    kodai795
    kodai795 2018/01/26
    こういう根も葉もないこと書かれて一番迷惑するのは本当の在日朝鮮人の方たちだろうな。
  • ロシア革命で難民となり中国に逃れた白系ロシア人たちの物語 | 100年前にあった「難民危機」

    ハルビンに逃れた白系ロシア人の詩人たち。1930年代に撮影 PHOTO: WIKIMEDIA COMMONS シリア内戦などで命の危険にさらされた500万人以上もの難民が、主にヨーロッパに逃れてきている。「難民危機」と呼ばれて久しい国際的・人道的課題だ。 そんないまからちょうど100年前にも「難民危機」があった。1917年に2度起こったロシア革命により、皇帝側に付いていた30万人以上の白系ロシア人たちが難民となって、ハルビン、上海、果ては香港にまで逃れてきたのだ。 その知られざる険しき「逃れの旅」に迫る歴史ドキュメンタリーを前後編でお送りする──。

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  • 日本では70歳を越えても肉体労働か、ホームレスか、刑務所行きか | 「超高齢化社会」で歳を取るということ

    加速化する日の少子高齢化。年金は当てにならず、70歳を過ぎても深夜労働を余儀なくされる。生活難から自ら命を絶ち孤独死する道を選ぶ人もいれば、わざと軽犯罪を犯して刑務所に入ろうとする人も──。日の高齢化社会に未来はあるのか、スペインから記者が取材を重ねた。 リタイアできるのは恵まれた少数派 健康状態は決して良くないにもかかわらず、サトウレイコはつかつかと北海道夕張市の閑散とした道路を横切って出勤する。冬の冷気が骨にまで染みる。 彼女に選択肢はない。サトウの夫はすでに亡くなっており、月730ユーロ(約8万5000円)ほどのわずかな収入で生活をやりくりしている。たとえ80歳を目前に控えていても、生き延びるためには仕事を続ける必要がある。 夕張市は人口9000人ほどの小さな都市だ。かつては「石炭の首都」として栄えていた。ところが、いまでは日国内で「最も年寄りの多い街」へと変貌した。2人に1人

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  • 「危機の本質は、ISでもテロでもない」気鋭の中東政治研究家が提言!

    「ISの弱体化」──混迷を極める中東地域において朗報に思えるこのニュースは、実は新たな危機の始まりに過ぎないという。 世界中に混乱をもたらしているシリア内戦が始まってから、すでに5年半が経過。膠着状態に思えた紛争は、ロシアの軍事介入や2016年8月に再開された和平交渉によってどのように変化しているのか。 気鋭の中東政治研究家は、「世界は問題の質を見誤っている」と指摘する。 青山弘之 Hiroyuki Aoyama 1968年、東京生まれ。東京外国語大学教授。シリアのダマスカス・フランス・アラブ研究所(IFPO、旧IFEAD)研究員、JETROアジア経済研究所研究員を経て現職。専門はシリア、レバノンの政治、思想、歴史。編著書に『混迷するシリア:歴史政治構造から読み解く』(岩波書店)、『「アラブの心臓」に何が起きているのか:現代中東の実像』(岩波書店)などがある。「アラブの春顛末記:最新シ

    「危機の本質は、ISでもテロでもない」気鋭の中東政治研究家が提言!
  • 米紙記者が息をのんだ「死ぬ」ために働く日本人 | 1日12時間労働が“常識”の社会

    米国ではいかにして効率良く働いて、家族と過ごしたり、趣味の時間を作ったりするかということが話題になるが、日には、そのような考えかたは浸透していないという。米「ワシントン・ポスト」紙の記者が、日の抱える「過労死問題」を調査した。 週90時間労働の果てに 日には「ワークライフ・バランス」という用語は存在しない。 かわりに、「働き過ぎによる死」を意味する「過労死」という言葉がある。この過労死は、これまでほとんど議論されることがなかった、日の劣悪な労働文化がもたらした結果といえる。 実際にここ日では、毎年、何百人、いや、おそらく何千人もの労働者が文字通り、過労死しているのだ。セリザワキヨタカもその1人だ。 2015年7月に当時34歳だった彼は、人生最後の数週間を週あたり90時間働いた後、自殺した。 「息子の同僚は、その異常な労働時間に驚いていたと言っていました」 自宅で紙の取材を受けて

    米紙記者が息をのんだ「死ぬ」ために働く日本人 | 1日12時間労働が“常識”の社会
  • 「人のセックスを覗くためにラブホを経営していた男」の衝撃顛末 | 全米で最も有名な84歳のノンフィクション作家が挑んだ

    「ほとんどのジャーナリストは覗き屋だよ。そりゃそうだよ」──トム・ウルフらとともに「ニュー・ジャーナリズム」の提唱者として、日でも沢木耕太郎、猪瀬直樹ら多数のノンフィクション作家に影響を与えたゲイ・タリーズ。 彼の最新作は、客を覗き見し続けていたラブホテルのオーナーの話だ。客同士の殺人すら目撃していたという男の証言をも克明に記録している。 かつて、取材のために自ら風俗店まで経営し、乱交にひたって『汝の隣人の』を執筆した伝説のノンフィクション作家の新作が、「できすぎの話ではないか」と、賛否両論の議論を巻き起こしている。タリーズが考える「セックスと覗きとジャーナリズム」の関係とは? 四つん這いになって通気孔から客を覗く 1980年1月、著名な米国人ジャーナリスト、ゲイ・タリーズは、ジェラルド・フースと名乗る男から手書きの手紙を受け取った。この男は、コロラド州デンバー郊外の道沿いに建つ安いモ

    「人のセックスを覗くためにラブホを経営していた男」の衝撃顛末 | 全米で最も有名な84歳のノンフィクション作家が挑んだ
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