ブックマーク / globe.asahi.com (18)

  • 冷戦時代、「ソ連軍を迎え撃つ決戦場」だった北海道の村 歩いて見えた、その理由:朝日新聞GLOBE+

    ■決戦用の戦車部隊 私たちは10月半ばの午前9時半、音威子府から52キロ南に下った名寄を出発した。郊外には、音威子府に一番近い陸自名寄駐屯地がある。 松村さんによれば、自衛隊は当時、定員割れに苦しんでいたが、北海道の部隊だけは定員を満たしていた。第2師団は当時9千人で充足率100%だった。陸自の隊舎は2段ベッドが普通だが、名寄だけは3段ベッドが導入されていたという。有事になれば、松村さんらの戦車部隊は名寄の普通科(歩兵)部隊などと合流し、戦闘団をつくって現地に向かう手はずになっていた。 陸上自衛隊第2師団名寄駐屯地=牧野愛博撮影 松村さんは当時、自衛隊が導入を始めた74式戦車4両を指揮する戦車小隊長だった。74式は61式に次ぐ2代目の国産戦車で、音威子府付近を流れる天塩川を渡河できるように設計されていた。重量38トン。不整地での燃費は1リットルあたり約200メートル。約800リットルを積載

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  • 陽光もない、ビーチもない、でも塩がある ベラルーシで注目のアレルギー治療:朝日新聞GLOBE+

    欧州最後の独裁国家、とよくいわれるベラルーシでの話。 同国内にあるオーストリアの会社でマネジャーをしている40歳のYury Lukasheniaは、休暇に家族を連れてスペインやギリシャといった陽光降り注ぐ国々で過ごすくらいのゆとりはある。 ところが毎年春の休暇シーズンになると、彼は自国ベラルーシのサリホルスクにある岩塩坑に2週間、運が良ければ3週間滞在するのを楽しみにしているのだ。 「もちろん、最初はちょっと怖かったよ」。彼は初めてサリホルスクに行った時のことをよく覚えている。ガタガタの、明かりもつかないエレベーターに揺られながら地下約420メートルまで降り、世界最大級の塩とカリウムの鉱床につながるトンネルや洞窟が張り巡らされた薄暗い回廊に入ったのだから。 以後、旧ソ連時代の「岩塩鉱業の宝」だったサリホルスクへの旅は今回で6回目となった。Lukasheniaは呼吸が困難になるアレルギーに苦

    陽光もない、ビーチもない、でも塩がある ベラルーシで注目のアレルギー治療:朝日新聞GLOBE+
  • アルメニアという方舟はロシアを離れ漂流を始めるのか:朝日新聞GLOBE+

    首都エレバンの古文書博物館に展示されている14世紀の福音書。独自のアルメニア文字に注目(撮影:服部倫卓)

    アルメニアという方舟はロシアを離れ漂流を始めるのか:朝日新聞GLOBE+
  • ベラルーシの農村にルカシェンコ独裁のルーツを見た:朝日新聞GLOBE+

    大統領公邸があるミンスク郊外ドロズディでジャガイモを収穫するルカシェンコ大統領と息子のニコライ=2015年8月16日、ロイター

    ベラルーシの農村にルカシェンコ独裁のルーツを見た:朝日新聞GLOBE+
  • ネコは飼い主が思っている以上に人が好き、という新研究:朝日新聞GLOBE+

    イヌは人間の親友だ。社交的で、忠実で、従順である。一方、人間とネコとの関係は、しばしばより取引型として説明される。よそよそしく、神秘的で、独立心の強いネコは、私たちヒトが餌をやるから私たちと一緒にいるのだ。 あるいは、そうではないかもしれない。研究者たちは9月23日、ネコはイヌや幼児と同じように私たちと固く結びついていると報告、各地のネコ好きたちの疑念を晴らした。 「私は『そのことに気づいていた。ネコは私と触れ合うのが好きだということを知っていた』といった声をたくさん聞いている」と米オレゴン州立大学の動物行動科学者クリスティン・ビタールは言う。米科学誌「カレントバイオロジー(Current Biology=最新生物学)」に掲載された今回の新しい研究の筆頭著者であるビタールはこう続けた。「しかし科学でそのことを試してみるまでは分からないのだ」 ネコの行動に関する研究はイヌについての研究より遅

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    kodai795
    kodai795 2020/06/07
  • 噴火した火山の溶岩流、被害食い止めに空爆が使われた時代があった:朝日新聞GLOBE+

    ハワイ島のマウナロア山と赤く灼熱した溶岩=ロイター、U.S. Geological Survey/Handout via Reuters

    噴火した火山の溶岩流、被害食い止めに空爆が使われた時代があった:朝日新聞GLOBE+
  • かつてケシ畑、いま合成麻薬 薬物から抜け出せない「黄金の三角地帯」:朝日新聞GLOBE+

    ■世界2位のケシ生産国 山に囲まれたミャンマー東部シャン州ラショー。農家の畑では、トウモロコシや米など十数種類の作物が育つ。ヘロインの原料となるケシ栽培が続く同州で、別の作物を普及させようと、国際協力機構(JICA)が支援する「モデル村」だ。 タイ、ラオスと国境を接する同州は、麻薬の生産が盛んな「黄金の三角地帯」の一角として知られてきた。少数民族武装組織と国軍の紛争が絶えず、発展から取り残された山間部だ。車も通れない細い山道でもリュックで運搬でき、中国などから来た業者と取引されるケシは、村人の生活を支える収入源になってきた。ミャンマーは、アフガニスタンに次ぐ世界2位のケシの生産国だ。 ミャンマー政府は1999年に麻薬撲滅の計画を作り、武装組織との和平に至った地域では、政府の手が入りやすくなった。国連薬物犯罪事務所(UNODC)によると、同国のケシ栽培面積は2017年は約4万ヘクタールと20

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  • 育たないなら土から造り替える ブラジルで起きた農業生産3倍増の「奇跡」:朝日新聞GLOBE+

    大豆が刈り取られた後に植えられたトウモロコシの苗。輪作が、土の豊かさにも貢献するという=ブラジル・マットグロッソ州、西村宏冶撮影 不毛の地を造り替えた「革命」 真っ赤なさび色の土に、ひざ下ほどしかないトウモロコシが植わっていた。隣の畑の背丈ほどあるものとは大違いだ。 首都ブラジリアから車で1時間。訪れたのは、ブラジル農牧研究公社(EMBRAPA)セラード研究所(CPAC)の試験畑だ。 「二つの畑の違いはリンです。これを投入しないと育たないのです。化学肥料がブラジルに広がっていない時代、人々はセラードはまったく農業に向いていないと考えていたのです」。研究員のトマズ・レインさん(56)が言った。 ブラジル農牧研究公社(EMBRAPA)セラード研究所(CPAC)のトマズ・レイン研究員 この地の風化が進んだ赤土は「オキシソル」と呼ばれ、養分が少ない。アマゾンの密林と違って生えている木や草も少ないか

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  • 欧州最後の独裁国ベラルーシの奇抜すぎるコロナ対策:朝日新聞GLOBE+

    アマチュアアイスホッケーの大会の後、選手と握手するベラルーシのルカシェンコ大統領(右)=ミンスク、2020年3月28日、ロイター

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  • アフリカ各地に飛来するバッタの大群 天候不順が影響 過去数十年で最大規模:朝日新聞GLOBE+

    局地的な大雨や干ばつによる糧不足が発生することも多いアフリカ各地で、バッタやチョウの大群が発生しています。 ケニアなどのアフリカ東部では、天候不順などの影響で過去数十年で最大規模のサバクトビバッタの群れが襲来。農作物などを荒らす被害が相次いでいます。首都ナイロビから車で3時間ほど離れたムウィンギでは27日、ケニア人助手がトウモロコシやエンドウ豆の畑が広がる一帯に着くと、数十万匹のバッタが飛来していました。 ケニア中部のムウィンギで、サバクトビバッタの群れにべられたトウモロコシなどの作物を見せる農家の女性=1月27日、アモス・タコナ撮影 群れの規模はケニアでは過去70年で最大で、隣国のエチオピアやソマリアでも過去25年で最大に。地元当局は殺虫剤などを使って対策を取っていますが、地元住民は「バッタが多すぎて、ほとんど効果がない」と憤っていました。やっかいなのは、バッタの大群は1日に100キ

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  • 1世紀かけても終わらない ラテン語辞典づくりに生涯をかける人たち:朝日新聞GLOBE+

    ラテン語辞典TLLの資料庫と編集責任者のミヒャエル・ヒッレン=2019年11月22日、ドイツ・バイエルン州の州都ミュンヘンにあるバイエルン科学アカデミー、Gordon Welters/©2019 The New York Times

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  • ロシアが超健全な金融・財政政策を続けるただ一つの理由:朝日新聞GLOBE+

    ロシアが1990年代に記録した様々な経済指標を立体表示したオブジェ。1998年8月に債務不履行を起こしており、ロシアにとっては屈辱の歴史のはずだが、なぜか当時の為政者エリツィンの博物館に展示されている。(撮影:服部倫卓)

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  • いま「左派のポピュリズム」に注目すべき理由 :朝日新聞GLOBE+

    最近出版されたのは、アルゼンチン出身の政治学者、エルネスト・ラクラウ(1935~2014)の代表作「ポピュリズムの理性」(澤里岳史、河村一郎訳、山圭解説、明石書店)と、ベルギー出身の政治学者でラクラウの公私にわたるパートナーでもあったシャンタル・ムフ(75)の「左派ポピュリズムのために」(山圭、塩田潤訳、同)。これまで「大衆迎合主義」と訳されて批判されがちだったポピュリズムに新たな可能性を見いだし、積極的に政治に取り入れようとする姿勢が、両書に共通する。両書にかかわった山氏は、ラクラウ/ムフ思想の研究者として知られる。 左派ポピュリズムは果たして、右派ポピュリズムと同じく混乱の要因なのか。それとも、政治に新たな可能性を切り開くのか。 ――今なぜ、この2人が注目を集めるのでしょうか。 エルネスト・ラクラウとシャンタル・ムフは、左派ポピュリズム運動から理論的支柱と見なされています。南米で

    いま「左派のポピュリズム」に注目すべき理由 :朝日新聞GLOBE+
  • 「ナイルの賜物」今は昔 塩害に苦しむエジプト文明の地:朝日新聞GLOBE+

    ナイル川の最下流域にあたる、エジプトの地中海に近い地域。土の塩分濃度が高すぎて農業ができず、養魚場に変えられていた=高橋友佳理撮影 ナイル川の最下流域カフルシェイク県。首都カイロから北へ車で4時間以上かかる。ナイル川の支流を使った運河の終点に行くと、底を掘り返して盛った土手が白いもので覆われていた。塩だ。 エジプトのような乾燥地では、雨がほとんど降らない。農業用水や地下水には塩分が溶け込んでいるので、灌漑した農地の地表からの蒸発量が多いと、塩を残してしまう。しかも、ここのようなナイルデルタの下流では、水量が作物栽培に十分でない。農地からの排水を農業用水に再利用するうちに、さらに塩分濃度が高まる。 小麦やサトウキビを育てる畑の脇に、白い塩が見える土が積まれていた。なめてみようかと思ったが、ゴミや化学肥料がまざっていることを考え手が止まった。 ナイル川の最下流域では、農地の脇に塩が浮き出て固ま

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  • 黒人で、女性。二重の壁を破った南アフリカのワイン醸造家:朝日新聞GLOBE+

    亡き祖母の名をブランドに ワイン通でも醸造専門家でもない筆者だが、試飲会に供されたワインは、いずれも掛け値なしで見事な味であった。ビエラさんには、2018年に「ミケランジェロ・インターナショナル・ワイン・アンド・スピリッツ・アワード」で金賞に輝くなど複数のコンペティションでの受賞歴がある。 ブランド名は「ASLINA(アスリナ)」。4種のワインは今年、オンラインショップと飲店への供給を中心に、日国内で計4000が販売される。 南ア白人政府が堅牢なアパルトヘイト(人種隔離)体制を維持していた41年前、ビエラさんは同国東部のナタール州(現クワズールーナタール州)の貧村に生を受けた。母親が出稼ぎに出て糊口をしのぐ6人暮らし。卓上のグラスにワインを注ぎながら「一家の精神的支柱は祖母であり、私に力を与えてくれたのは祖母でした」と筆者に語ってくれた。 アスリナ・ワインズのボトル(同社ウェブサイト

    黒人で、女性。二重の壁を破った南アフリカのワイン醸造家:朝日新聞GLOBE+
  • 自由貿易は民主主義を滅ぼす エマニュエル・トッドが訴える保護貿易:朝日新聞GLOBE+

    Emmanuel Todd 1951年生まれ。人類学者、歴史学者。人口や家族構造の分析によってソ連の崩壊などを予見。アメリカの衰退を予言した「帝国以後」(2002年)は、世界的ベストセラーになる。著書に「デモクラシー以後」「家族システムの起源」「グローバリズム以後」など。 ――米中貿易摩擦をどう見ていますか。 「二つの仮説を立てています。ひとつは経済的な面ですが、米国でとりわけグローバリゼーションが進みすぎたということです。中国が世界の自由貿易体制に入りましたが、一方で米国は最近、死亡率が増加し、平均余命が低下している。そうした要因が合わさって、行き過ぎた自由貿易を止めなければいけないという動きが起きている。何らかの保護、保護主義を必要としているというのです」 「もう一つは、より政治的で、グローバルな覇権をめぐるものです。これは、米国が唯一の超大国ではなくなったことに起因します。中国は20

    自由貿易は民主主義を滅ぼす エマニュエル・トッドが訴える保護貿易:朝日新聞GLOBE+
  • 大戦前夜、ナチスが「休みの効用」に目をつけた 日本も真似、展開はあらぬ方向に:朝日新聞GLOBE+

    ベルリン工科大学観光歴史アーカイブに所蔵されているKdFの旅行パンフレット。「休日の旅を 1938」とある=玉川透撮影 ■世界最大の旅行代理店 ナチスが1933年に発足させたこの組織は、「KdF」という略称で呼ばれ、イタリアのファシスト党が組織した「ドーボ・ラボーロ」(労働の後)をモデルとしていた。 「ナチスは、それまで富裕層のシンボルだった『余暇』を、労働者にも手の届くものにしようとしたのです」。ベルリン工科大学観光歴史アーカイブのハッソ・シュポーデ教授(67)は、こう指摘する。 シュポーデ氏によれば、ナチスが政権をとる以前から、ドイツは他国と比べても「休み」を重視するお国柄だったが、それでも多くの企業で有給休暇は年3、4日しか認められていなかった。たとえ休みがとれたとしても、旅行は何カ月分もの給料に相当する費用がかかり、当時の労働者たちには高嶺(たかね)の花だった。 「ナチスの幹部たち

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  • ロシアの音楽コンテンツ今昔物語:朝日新聞GLOBE+

    モスクワの「フセソユーズヌィ」というマルチメディア・ショップは品揃えが素晴らしく、写真に見るとおり、日から輸入されたマニアックな洋楽CDまでもが売られていたが、時代の波に抗えず、数年前に閉店した(撮影:服部倫卓、以下同様)

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