【マナマ=古谷祐伸】ペルシャ湾の産油国バーレーンの反政府デモは、政府側の鎮圧により、これまでに6人が死亡、負傷者は200人以上となった。政府側が武力行使に踏み切ったことで、当初、民主化や政治改革を求めていたデモが、「王室打倒」に変わり、ハリファ王室の基盤を揺るがす事態となりつつある。 王家のハリファ家はイスラム教スンニ派で、国内の実権を握っているが、多数派はシーア派。就職差別などを受けており、シーア派はこれまでも権利拡大を要求してきた。14日に始まったデモもシーア派住民が主体で、民主化拡大や在任40年に及ぶ王室出身ハリファ首相の更迭、議院内閣制の導入などを訴えてきた。 しかし、政府は17日に戦車などを繰り出し、鎮圧に乗り出し、3人が死亡、100人以上が負傷する惨事に発展。さらに、デモに参加して亡くなった市民の葬儀に参列していた数千人の一部が18日、戦車などで封鎖されている首都マナマ中心