クレジットカード情報が漏えいしたことについて,ウェブサイトの保守事業者の責任が問われた事件。 事案の概要 XはYに対して,平成21年2月4日,Xのウェブサイト(本件ウェブサイト)のウェブ受注システム(本件システム)の導入を合計約900万円で発注した。本件システムは,EC-CUBEをカスタマイズして開発された。Yは,本件システムを完成させ,平成21年4月頃に検収を受け,同月15日から本件ウェブサイトが稼働した。XとYとの間では,何度も発注が繰り返され,代金合計は約2000万円に上った。 その後,XとYは,本件システムの利用を毎年更新した。Yは,Zとの間でサーバ利用契約を締結し,Zが設置したレンタルサーバ(本件サーバ)に本件システムのデータを保存していた。 平成22年1月に入り,YはXの依頼を受けて本件システムを変更し,顧客のクレジットカード情報(カード会社名,カード番号,有効期限,名義人,支