小林可夢偉とナイジェル・マンセル。イギリスGPの前に会った2人の「鈴鹿の英雄」は、どんな会話を交わしたのだろうか。 「鈴鹿での1週間は一年でもっとも興奮する日々だ。なぜなら、そこでは常に最高のドラマが演じられてきたから」 前戦シンガポールGPが終了した直後、あるチーム関係者はそう言って日本GPでの再会を楽しみに、ヨーロッパへと帰国した。 確かに日本GPでは、これまで多くの感動が生まれてきた。そのひとつの系譜が、雌雄を決する戦いの歴史である。鈴鹿で日本GPが初めて行なわれた'87年から、F1のチャンピオンは5年連続で鈴鹿で決定している。それ以降も'96年、'98年、'99年、2000年、'03年、'11年と日本GPはタイトル決定戦の舞台となってきた。 その理由として、日本GPがシーズン終盤に組み込まれていることはもちろん無視できない。そしてそれとともに、鈴鹿はドライバーにとって、真の腕を試さ