脳はなぜ「心」を作ったのか―「私」の謎を解く受動意識仮説 スポンサード リンク ・脳はなぜ「心」を作ったのか―「私」の謎を解く受動意識仮説 私は心脳問題に答えをみつけたと断言した挑戦的な仮説本。 知情意(知性、感情、意思)、記憶と学習といった脳のはたらきは、脳の中の無数の機能モジュール(こびと)の相互作用の結果であると、脳科学では考えられている。「私」=意識は、この一連のプロセスを川とみなすなら、一番上流にいて、全体をコントロールする存在だと、従来は考えられてきた。 しかし、著者は、意識は川の最下流にいて、小びとたちの民主的な議論(相互作用)の結果を、ただ眺めている(追体験する)だけの受動的な存在なのだという仮説を提案している。そこには、あたかも意識が上流にいるかのような錯覚をさせる、無意識の仕組みがあるのだという。根拠にする研究データも含めて、ノーレットランダーシュのユーザイリュージョン
何でも世界一でないと気がすまない米国人。その自尊心はほとんどの分野で満たされているようだが、どうしてもダメなものもある。それは、健康に関してだ。多くの米国人は自分たちの平均寿命がギリシャ、スペイン、コスタリカなどより低く、OECD加盟28カ国中、男性で22位、女性で19位だと聞くと驚く。 「なぜ、ある社会が他の社会より健康なのか」。遺伝や生活様式といった個人の形質の違いもあるが、社会そのものの形質の違いがそれを決めるのではないか――というのが本書の主張だ。 たとえば所得との関連。当然のことながら食料や清潔な水に困り、すぐれた医療施設や医療技術へのアクセスが困難な社会は、平均寿命を短くする。しかし、それも国民所得が5000ドルを超えるあたりから変わり、それまであった所得と平均寿命の相関関係は薄れてくる。健康にとって基本的に必要なものは限られているので、それ以上のものは金では買えないという
上のテーゼのあとは当面新しいエントリーはしない予定だったが、あるゆるしがたさを覚えたので、少し前口上を書く。テーゼの初志ともつながると思われた*1。 「資本」論―取引する身体/取引される身体 (ちくま新書) 作者: 稲葉振一郎出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2005/09/06メディア: 新書購入: 5人 クリック: 50回この商品を含むブログ (100件) を見る こういう一見小利口な本が一番くだらない、と改めて痛感した。本人が自覚するように、稲葉氏は強固な自由主義者(リバタリアン)ですらなく、せいぜいが微温的な新自由主義者(ネオリベラリスト)の一匹に過ぎない。不安と罪責感でいっぱいの都市型保守心性の持ち主どもが、気休めと現状の正当化に読むには最適だろうが、書物のみを大量に並べて何かがわかったつもりになる論調は――本人がいかにも80年代チックな「あえて」「虚構として」を気取ろうが―
「わかる」とはどういうことか―認識の脳科学 スポンサード リンク ・「わかる」とはどういうことか―認識の脳科学 ■わかる? 個人でも企業でも、コミュニケーションにおいて「わかる」ということが、すべての基本にある価値ではないかと思う。「わからない」ものは面白くないし、使うことができない。 学校教育は、学年を追うごとに学問の内容が高度で複雑になっていく。前の学年で「わかる」ことを部品にして、難しいことを構成していく。このやり方にも一理ある。やさしいことを組み合わせて難しいことを語っていく。 しかし、この「わかる」ことの積み木方式では、常にわからないことがある。小学生は中学生の内容がわからない。高校生は大学生の内容がわからない。そして大学生は社会人の内容がわからない。社会人は今度は専門家の内容がわからない。 中学生の頃、理科の教師が言った言葉がずっと記憶に残っている。「君たちは大人になったら答え
わかったつもり 読解力がつかない本当の原因 スポンサード リンク ・わかったつもり 読解力がつかない本当の原因 わかりやすくて面白い本だ。 読解において問題なのは、「わからない」ことよりも「わかったつもり」という状態である、という問題提起がある。「わかったつもり」は「わかった」状態のひとつなので、それ以降の探索を妨害し、浅いわかりかたから抜け出すのを困難にする厄介な状態である。 わからない、わかる、よりわかるとは、この本の要約によれば、 「 1 文章や文において、その部分間に関連がつかないと、「わからない」という状態を生じます 2 部分間に関連がつくと「わかった」という状態を生じます 3 部分間の関連が、以前より、より緊密なものになると、「よりわかった」 「よりよく読めた」という状態になるのです。 4 部分間の関連をつけるために、必ずしも文中に記述のないことがらに関する知識を、また読み手が
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