テストとデバッグは違うもの システムの信頼性を確保するためには、信頼性を高めるような設計だけでは不十分で、きちんとしたテストの実施も必須である。現状の開発では、非常に残念なことだが、テストの概念すら理解していないのではと思うような場面が数多く見受けられる。その意味で、まず最初にテストの意味や役割を解説しよう。 まず最初に理解すべきなのは、テストとデバッグの違いだ。デバッグとは、発見されたバグを消すための、プログラムやシステムの修正を指す。デバッグのためには、バグを発見しなければならない。その作業こそテストである。テストによって発見されたバグを、デバッグで直すという関係だ。デバッグは、該当部分を開発した人が行う。しかし、テストだけは、開発者本人が行ってはいけない。テストが甘くなって、システムの品質が低下しかねないからだ。 バグという言葉も、正確に理解して用いる必要がある。バグとは、仕様どおり