弥生時代の後半には足が付いた形の土器としてすでに存在し、鎌倉時代には、現在も見られる三本足または四本足の鉄製の五徳が作られていた。 材質は基本的に金属(主に鉄、稀に真鍮や銅)であるが、太平洋戦争中など金属の不足が深刻であった時代には陶器製も多く作られた。囲炉裏では鍋や鉄瓶を火にかける際、五徳と自在鈎のいずれかが必須である。 近代以降ではガスコンロの周りに足や爪だけが設置されたような簡易なタイプのものも五徳と呼ばれるが、近世以前の普及型の場合、五徳は環と足で構成される。上に置いた物が安定するように足や環に爪や網がついている場合もある。環と足のどちらを上にしても五徳という。 釜や鍋の置き方によって、環や網の上に釜を置くタイプの置五徳と、環や爪に釜の底をひっかけて釜を据えるタイプの据五徳といった分類がされる。また環の形によって、環が丸い丸五徳や、環が四角い角五徳といった分類もされる。また足の数に