私自身もこういったアンチパターンに遭遇し失敗した経験がある。 冒頭にあげた鬼十則はその反省から生まれたものであるが、ここからそれぞれの項目を解説していきたい。 1. データは自ら集めるべきで、与えられるべきではない 主人公の「データがないから開発できない」の発言は間違ってはいない。しかしデータがないと嘆くのではなく、そのデータを取りに行く努力が必要である。昨年データサイエンティスト界隈で話題となった『アルキメデスの大戦』では上のいざこざでデータ(設計図)が手に入らない時、自らデータを集めて突破口を開くエピソードが綴られている5。この姿はまさに理想のデータサイエンティスト像といえるだろう。データ収集の壁は数多く挙げられるが6、その壁を乗り越える努力を怠ってはいけない。自らが安心して開発を進めるためにも、データ取りには十分に入り込んでいくべきである。 2. 目標とは、先手先手と働き掛けていくこ