日差しが強くなり、半袖でも過ごせる日が多くなってくるこの季節。 冷水でしめたうどんやそうめん、それに薬味をたっぷり添えたひややっこなど、爽やかな味覚が恋しくなってきますよね。これらの料理の薬味に欠かせないのが、大葉(青ジソ)。ハウスものが年じゅう出まわっていますが、初夏から夏にかけてが本来の旬にあたります。 薬味にしたり、天ぷらにしたりと、普段なにげなく口にしている大葉ですが、身近だけど意外と知られていない、その歴史にスポットを当ててみました。 シソの原産地はアジア南部。ヒマラヤ山脈に近い場所に自生していたものが、やがてアジア各地に広まりました。日本へ伝来した時期はハッキリしていませんが、縄文時代の遺跡からシソの種が出土しているということですから、かなり古くから食べられていたのは確かです。 シソは漢字で「紫蘇」と書きますが、これは中国の後漢末期(三国志の頃)に活躍したといわれる名医・華佗(