日本IBMは、日本スポーツ振興センター(JSC)と共同で、卓球の試合映像からプレーシーンを自動検出する人工知能(AI)の開発を通して、選手の強化につなげることに成功した。通常、卓球試合の映像を分析する際は、ラリーのプレーシーンのみを抽出したり、得点または失点のシーンのみを抽出したりするといった準備を専門のスポーツアナリストが行う。この作業をAIで自動化することで、より多くの試合の分析ができ、戦略策定を最適化できる。(編集委員・斉藤実) 卓球は限られたスペースの中で迅速に動き、かつ、同じような動きでも異なるプレーをするなど、ごくわずかな動きを見分けるのが難しく、長時間にわたる試合映像から該当する部分を抽出するための作業負荷が課題となっていた。また、十数年前からデータベースに収集し始めた試合映像は、すでに約4万試合に達し、試合映像を効率良く、効果的に分析する方法の確立が求められていた。 今回は